荒廃竹林から循環型の暮らしを提案する女子たち
~「筍のお焼き」~竹を食べて減らす竹林整備
木津川市は特産やましろ筍の主生産地。南加茂台(ながもだい)地区で空き缶回収の環境保全に取り組んでいた女子たちが、竹林の荒廃による不法投棄を問題視し、私たちも何とかしなきゃと竹林整備を開始。伐採しても減らない竹に業を煮やし、「食べて減らしてみようか」と女子ならではのアイデアで開発されたのが、生地に筍の粉を入れて、筍と豚肉の具材を包み込んだ細長い「筍のお焼き」。「ほそーく、ながーい、お付き合いの意味も込めたもの。片手で食べやすいとイベントでも好評です」と代表の曽我千代子さん。さらに「筍するめ」や「ちくりんジャム」なども追加され地域特産になりました。
「かもめの台所」で好評、木曜のみランチは竹の器で提供
2015年にコミカフェをオープン。月・水・金はカフェとモーニング、ランチは木曜のみですが、山城産筍をふんだんに使った「かぐや姫ランチ」はとても好評です。
机や椅子などのしつらえも、竹づくし。食後にコーヒーとミニお焼きで、ゆっくりくつろげます。お焼きは餡入りのスイーツバージョンもあります。
竹の流しそうめん、竹回転ブランコ、竹筏も計画中。竹で遊ぼう!
毎月第2土曜は竹林整備の日ですが、継続には楽しさが一番。
竹回転ブランコ、竹遊具、竹ハンモックなどの整備も仕事のうち。大人も子供も飽きさせません。「この竹林でできること、好きにしてもらったら良いんです。そりゃ、その人の仕事につながったら良いですが、まずは竹に親しむ、竹を知ってもらうことが一番です」と。竹の流しそうめんイベントも好評で、竹筏を木津川で流すことも計画中。楽しみが待っていると竹を切り出す作業にも、力が入ります。
そして循環する暮らし提案へ~竹チップ、竹ペレット、竹炭
竹林にチッパーを導入して作り出される「竹チップ」。「鶏の餌に混ぜたら、竹の消臭効果や抗菌力で、肉の臭みが緩和され鶏も病気にかかりにくくなったと、継続購入してくださる鶏農家もあるんですよ」さらに「竹チップトイレ、室内で私も試してみましたが、臭いません。し尿入りの竹チップは土壌改良剤として有効との証明も出されて、肥料としての活用にも期待。トイレの貸し出しもしています」と曽我さん。「21世紀は地下資源を使うのでなく、循環ができる地上資源を使って、生活を進めていくべき時代です。」竹ペレットや竹炭なども、実践検証しながら用途を提案。成長の早い竹、荒廃竹林には、これから重要なポジションが期待されるようです。
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