幻の京の水藍「京保藍」ブランド化をめざしてみんなで育てる~亀岡市保津町
地域の休耕田を借りて苗の植え付け作業。「京保藍をみんなで育てよう」と参加型イベントを毎年企画されてるのは、京都保津川こなこな研究所の中野恵二さん。
とてもいい笑顔!この笑顔でいろいろな活性化の取り組みに人々を巻き込んでいきます。こなこな研究所と言えば人気の「京の黒豆ポンころりん」。HPでも紹介しています。今回は藍のこな(粉)「藍茶プロジェクト」の取り組みです。
のどかな田園風景が広がる保津地域。JR亀岡駅にも近く、真ん中あたりのビニールハウスの向こうに見えるのがサッカースタジアム。青空のもとに集まった参加者たち。今年はコロナ自粛で一般参加は募集せず関係者中心のメンバー。とは言え大学生含めて全12名と結構な人数。さすが巻き込み上手。
まずは中野さんから意気込みと作業スケジュールを説明。藍茶プロジェクトは、亀岡の京都先端科学大学・バイオ環境学部食農学科のプログラムとタイアップして「食べる藍」を推進。藍の若葉を乾燥・製粉してつくる藍の粉「藍茶」のいろいろな活用を探ります。「今年で6年目になる」と井口先生からもお話しあり。(上の写真、中野さんに向かって左横)。昨年は「京保藍の藍茶のど飴」、今年は藍茶ハーブティを商品化の予定だとか。で、学生たちも順送りでフレッシュメンバーも参加。長い自粛生活から久々に抜け出せて笑顔の学生たち。苗植えから栽培、収穫、商品開発と一連の作業を実践するんやて。中野さんに向かって右隣りの女子は、藍染めの先生・岩本ふみえさん。夏の作業スタイルはこれですよね。見習わなきゃ。
ちなみに、この藍茶プロジェクト、私も府庁在職中にスタート時から「ちーびず」補助金などいろいろ応援させてもらってます。成果品はすべて試食済み(たぶん)。けど作業のお手伝いは初めて。退職して一般府民(?)になったのでぜひ経験させてね、とお願いしました。役に立たんかも。写真は無いけど私も一応それなりな作業スタイルで参加したんですよ。私のちょっと新しいめの長靴を見て、岩本先生から「汚れるから、藍染め体験の時の長靴使ってもらったらええよ」と貸してもらいました。やっぱり・・お手数をおかけします、はい。。
京都ほづ藍工房の吉川慶一さんももちろん参加。「ほづ藍マスク」は人気上昇中。ブログでも紹介しています。今年の京保藍が収穫出来たら、トートバックなども作ってみたいと。幻の京の水藍「京保藍」は、こなこな研究所とほづ藍工房が二人三脚で復活し地域ブランドをめざします。
中野さんから作業説明。足元には水藍の苗。植え付けるところには米ヌカと石灰を等間隔に置いて先に準備してくださっています。
太陽が強くて乾ききってしまった畑。スコップでやわらかくしつつ米ヌカ等をまぜまぜ。苗をポットから取り出して埋め込みちょっと押さえつけてしっかり固定。中野さんの手際よい作業をじっくり見て、さていよいよ作業スタート。
開放感たっぷりの畑での作業が気持ちいい~~、なんて言ってる場合ではなかった!!なんせ暑いっ!真夏日30℃超えの予報だったので覚悟はしてたけど、帽子やタオルで日光をさえぎっても容赦なく背中にあたる太陽はカチカチ山のタヌキの気分。さらに下の土からの照り返しに追い打ちをかけられて。急に立ち上がると立ちくらみもするし。マジで熱中症になったらシャレにならんので、ひそかに、がんばりすぎん程度の作業でとりあえず倒れんよーにと心がけていました。途中休憩の冷茶、スポーツ飲料、塩飴の配給がうれしかったこと。生き返りました。学生たちががんばってくれて良かったです。2時間ほどの作業がとても長く感じられました。もうちょっと現場の作業経験を積んどきます。
たっぷり水をもらって、水藍さん、しっかり大きくなってね。なんだか愛おしい!
午前中で作業は終了。ほづ藍工房に戻って昼食と交流会。奥に座ってる女子は京都新聞の記者さん。学生たちに感想を聞いてるところ。彼女は畑の作業からずーっと暑い中取材し「みんなでこういう作業するって楽しいですね」と。コロナの暗いニュースばかりのなか、今日の作業は久しぶりにみんなを笑顔にしてくれました。感謝です。
数日後、苗の様子を見に行かれた中野さん。「しっかり元気に育ってるよ」とネットで報告。ひと安心。さらに数日後、苗の様子を見に行って隣の畑の所有者と世間話に水藍復活を話題にしたところ、なんと、ここも使っていいよと申し出があったと。と言うことで、追加の苗の植え付け作業が急遽実施されたようです。さすが中野さんの笑顔。京保藍復活プロジェクトはさらに広がり続けています。
「京都ほづ藍マスク クール」できました!
真中から左右にポケットをつくり、保冷剤を両方に1個ずつ入れた夏をクールに過ごすバージョン。「ちべたっ」といいながら気持ちよさそうな吉川社長。コロナとの戦いはまだまだ続きます。気を抜かずに暑い夏も乗り切りましょう。さらに、手話用の藍マスク、真ん中に窓があって口元が見えるバージョンも開発されたとか。必要な方は、問い合わせてみてくださいね。京都ほつ藍工房のホームページはこちら。