2021.04.27

京都・南禅寺の若緑~ひとり静かにお散歩

京都市左京区南禅寺、レンガ造りの水路閣(すいろかく)に、若い緑色。京都は「青もみじ」の季節へ。

コロナ拡大が続き、京都にもまん延防止措置がされたかと思ったら、あっと言う間に3回目の緊急事態へ突入。悲しいけどしょうがない。京都のまちなかで暮らしてると、じっとしててもコロナはやって来る感。コロナリスクをできるだけ回避して心穏やかに日々を過ごしたい、ということで、お散歩はひとり静かに。

「絶景かな!絶景かな!」の南禅寺山門、重要文化財。石川五右衛門にも見せてあげたい新緑。

山門の支柱の向こうも若緑。恋人たちも犯人と刑事たちも今は誰も邪魔して欲しくないシチュエーション。うっとりと見とれてしまう。

法堂へと続く道。コロナ禍でなければ団体客が押し寄せていたはずの京都。ひとりじめできる幸せに心癒されます。

清水寺への朝ウォーク、しだれ桜からソメイヨシノ、そして八重桜に見とれていると、いつのまにかイロハモミジの若い葉っぱが境内を覆っていることに気づき、そうや、若緑を見に行かんとアカン、と最初に選んだのが久しぶりの南禅寺。現役中の週末はほぼ府外への旅に出かけてたので、新緑と言えば山の景色。高速から眺める山々は枯れ木色から山桜のピンク、そして徐々に若緑が増えてきて、GW明け頃の山は萌黄色、薄萌葱、黄浅緑、常盤色などなどいろんな緑色が楽しめる大好きな季節。旅の主役は目的地より移動中の景色だったことも。というわけで、京都のまちなかの新緑なんてとんと気にもしてなかったのに。。。数年前、新幹線やったかなぁ、で見た「そうだ、京都へ行こう!」のポスターに、どーんと緑色のもみじに包まれるお寺の写真が。「青もみじ」と紹介されてるのを見た時、思わず、負けた、と。・・いやいや勝負にもならんのやけど。仕事で観光的に地域の魅力紹介ってよくやってて、普通は花がメイン。この季節だとツツジ、カキツバタ、あじさいとか。葉っぱや緑のアピールって新緑、緑豊か、森林のマイナスイオンで癒されようなど、まちなかとは相いれへんイメージ。そんななか「青もみじ」って!。考えた人スゴイ。信号機的発想・・はさておき・・「京都の青もみじって、どんなんやろ」と思わせて、花のない旅の閑散期を魅力的にアピール。まちなかのお寺や神社のイロハモミジがいきなり脚光を浴びました。先日、北野天満宮・天神さんの前を通ったら「青もみじ」の大きなのぼりがはためいてて絶賛売り出し中。来たかったらどうぞ、みたいな京都。こんな積極的アピール、道真はんもビックリ。紅葉の季節までひっぱれそーな、青もみじ、です。

琵琶湖の水を京都市内に運ぶ水路橋。1888年(明治21)完成。南禅寺の境内を通過するため、周辺の景観に配慮してデザインされたもの。全長93.2m。アーチ型の橋脚が静かな東山の風景にとけこんでいます。建設当時はあまりの斬新さに、反発もあったらしいですけど、ね。

境内にはちょうど石楠花(しゃくなげ)もちょこちょこ咲いていました。青もみじに押されて、ちょっと肩身がせまそー。

南禅寺の別院、南禅院。南禅寺発祥の地だとか。池を中心にくるっと回れる鎌倉時代末の代表的な池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)で作庭は夢窓国師とも。

広がる苔のじゅうたんも美しい。

南禅院方丈から見るお庭。床もみじ風。

国宝の南禅寺方丈前にある、小堀遠州作庭の方丈庭園。青春の若緑の自然パワーに気持ちが押されてて、枯山水の魅力がうまく引き出せなかったみたい。借景との合わせ技にもしなきゃいけなかったよーで。気を取り直してまた訪れることにしましょう。ひとり静かに青もみじのお散歩、さて、次はどこにお出かけしようかしら。