2022.08.08

京都・龍安寺、「石庭」と旬の睡蓮と夏カルチャー

京都市右京区、世界文化遺産の龍安寺(りょうあんじ)。夏の特別公開があるらしので、とても久しぶりに、お出かけ。まちなかから市バスで衣笠(きぬがさ)へ。金閣寺、龍安寺、仁和寺、ここらへんにある3つの世界遺産をつなぐ「きぬかけの路(みち)」とやらを歩こうかと案内板を探すと、以前、観光道路、言うてた車道のことらし。宇多天皇が真夏に雪見・・わがままやなぁ・・をするために、衣笠山に絹を掛けたと伝えられる故事にちなんで、平成3年に命名されたんやて。なーんや、と言うことなかれ。地元の人たち、がんばらはったんや。京都は、何でか、西より東の方が脚光を浴びがち、やしねぇ。。。などと思いつつ15分ほど歩いて、龍安寺に到着。

山門には、仏殿(ぶつでん)・西の庭の特別公開の案内板。龍安寺は、臨済宗妙心寺派。1450年、室町幕府の有力者・細川勝元(ほそかわかつもと)が、徳大寺家の別荘を譲り受けて寺地とし、妙心寺の義天玄承和尚(ぎてんげんしょうおしょう)を招いて創建。応仁の乱で焼失し、その後、火災や移築を経て現在に至るらし。山門を抜けると、大きな池が目に飛び込んで・・

おぉ~~。水面を覆い尽くす、睡蓮(すいれん)が旬。

ここは、鏡容池(きょうようち)。池泉回遊式庭園の中心にある池。平安時代は石庭よりも有名だったとか。そーやんね、やっぱ、季節感がある方がえぇやん。石庭の方が有名になったんは、1975年にエリザベス2世が龍安寺を公式訪問しはったとき、石庭がいたくお気に入りされた、らし。禅ブームもあって海外のマスコミも大きく取り上げ、世界的なジャパニーズ・ロック・ガーデンになったとか。

石段を登って、いざ、方丈庭園。世界的ブレイクの石庭へ。

枯山水の「石庭」。白砂に15個の石を配する庭。

虎が子供を連れているように見えることから「虎の子渡しの庭」などとも言われるらしけど、実は、誰がいつ頃作らはったんかよーわからんらしくて、それがまた、この庭の解釈をめぐって人々を引きつける、とかなんとか・・どない?。ただ、右手の塀は、手前から奥に向かってだんだん低くなってて、西洋から入ってきた狭い庭を広く見せる、いわゆる遠近法が使われてるとか。石庭が造営された1500年頃の当時としては新しい技法で工夫されてるらし。塀はつい最近修復を終えたとこらしく、美しい古さと白砂と緑と青空がベストなショットでした。

特別公開の仏殿と西の庭。焼失から200年後の昭和56年に再建された仏殿。総ヒノキ造り建物の内部、入りました。普段公開されないだけあって、ヒノキの香りにムセかえるほど。今では調達も困難らしいデッカイヒノキ柱。さすが・・・。天井画はおなじみの「下り龍」。鎌倉時代後期の本尊・釈迦如来像なども鎮座。カメラNGでしたが。。西の庭は、室町時代の庭を復元したもののようです。

西の庭に建つ、龍安寺創建の細川勝元の木像を祀る細川廟・・などを、見せてもらいました。

方丈の奥の方にある「つくばい」。手や口を清めるための手水鉢(ちょうずばち)です。徳川光圀の寄進とか。参拝者のちょっとした名所らし。中心の「口」の字を共用して、禅の格言「吾唯知足(われ、ただ足る)」=「不平不満に思うことなく満足する心を持つ」という、人生の教訓が刻まれてます。侘助椿(わびすけつばき)とのショットがえぇらしので、またその季節にでも。

龍安寺をでて、きぬかけの路を西へ15分ほどウォーク。帰りは、仁和寺前から市バス乗車。仁和寺も夏の特別公開中やけど、いっぺんにカルチャーダブルはしんどいので、また今度。また今度が次々に増えていく気がする京の夏。