竹林整備と竹遊び~京都南部、木津川市・加茂女(かもめ)の竹林へお出かけ
荒廃竹林から循環型の暮らしを提案する女子たちNPO法人加茂女(かもめ)主催の月1回の竹林整備活動に、曽我千代子代表から誘われてお出かけしてみました。公務員時代、現地を訪問してお話は聞きますが体験は初めて。いろいろやってみなくっちゃ、と言いつつ、今日の私は取材メインにて。
ちょっとびっくりしました。14人もの参加。
2005年から始まった竹林整備。ボランティアですよ。と言うか300円払うんです。保険代と昼食材料費。地主から要望のあった放置竹林を整備してあげる、と言うても現状はそこらじゅう放置竹林のまま。費用を持ち出してまでの人はいません。整備を依頼するだけでも環境に理解ある地主というところでしょうか。集まった人たち、NPOメンバーは数人であとはそれ以外。15年もやってたらメンバーの高齢化や状況変化でもっと少ないかと思いきや、多様な角度から竹林に関心を持つ人が参加。竹ストローに興味がある京都の女子大生、流しそうめん用の竹が欲しい大阪からのグループなど。「継続は力」ナリ。
まず最初に幕をもって集合写真をパチリ。活用してるモデルフォレスト関連補助金の活動証拠写真やね。「作業はまず、参加した人がこの竹林でやりたいことを先にやってもらって、残りの時間は本来の竹林整備もお手伝いしてください。自分のことだけではアカンけど、まず竹に親しんでもらうことが一番との思いです。わからんことは聞いてください。お手伝いもしますよ」と曽我さんの開会宣言。とても寛容です。
竹林整備は竹を切って燃やす、です。まず、精通したメンバーが竹を切って下に投げ落とします。危ないので近寄れません。
切り落としが終わったら、竹の移動タイム。燃やすところまで運びます。
そしてファイヤー!・・燃やします。
↓ 下の写真は、立ち位置がキケンにつき、ダメです。「ここに立ってはいけません」という写真。
なぜなら、竹は高温で勢いよく燃えます。そして竹の中を通った火や煙が切り口から吹き出て降りかかってきます。「バン、バン」爆竹のようにずーっと弾けていました。要するに竹と垂直に立ってはダメ。あと、フリースやナイロン系の作業着もアウトです。火の粉で服が燃えます。やっぱいろいろルールがありますね。とにかくケガをして迷惑かけんようにせんと。
ちなみに、上の写真、奥に見えるのは竹チップトイレ。水を使わず竹の消臭効果や抗菌力を活用したトイレ。使用後の竹チップは畑の肥料にも使えます。中の便器部分、被災地への貸し出し用もあるそうです。
この日は、台風で埋まってしまったダム・・竹林内の水路の復活作業もありました。水は火を消すのに最重要。
流しそうめんグループも着々と作業。料理人さんもいらっしゃるようで。日本の食文化体験をしてもらいたいんだとか。
曽我さんに乗り方を教えてもらって、竹回転ブランコで遊ぶ女子大生。キャッキャ、キャッキャ、気持ちよさそう。
フィールドアスレチックにもチャレンジ。
イベントカフェで使うとか竹カップづくりも。ギコギコ。竹の選び方アドバイスも受けつつ。青くてキレイな竹はすぐ曲がったり使えなくなるんですって。ちなみに、竹には切り旬があって、水揚げが止まる秋から冬の竹、つまり今、11月に切った竹以外は使えませんよ、だそうです。
昼食の準備。かまどで火をおこす曽我さん。
お芋さんを味見。ただ、食べに来ただけに見えたらいややなぁ。まだちょっと芯があったかな。ホクホクでおいしくいただいちゃいました。
豆ごはんの焼きおにぎり。
大根葉とおジャコいため、赤かぶのつけもの、曽我さんの手づくりサービスで豪華なランチ。
初めて会った人たちばかりでも会話がはずみます。うれしい。
最後はピザの登場。「かもめの筍お焼き」の生地を活用したオリジナルピザ。満足満腹。午後の作業のあと、しっかり消火を確認して3時頃には集合場所の木津川市役所加茂支所へ。
地域貢献できる大人の遊び場、森林浴と適度な運動とおいしい食事と人とお話もできて。私のような元気なリタイア組にはうってつけ。竹チップや竹炭や少しでもお金になる工夫もプラスしつつ。「放置竹林は全国に広がってるし、環境の面からもこのモデルを何とか広げたい」曽我さんの思いを応援したいものです。