2021.07.27

「京保藍」今年の初収穫をお手伝い、吉川さんを偲びつつ~京都ほづ藍工房

京都府亀岡市保津町、この6月に急逝された京都ほづ藍工房の吉川慶一社長。幻の京の水藍「京保藍(きょうほあい)」を復活し、地域のブランド化を目指したいと、いろいろな方々とのつながりを大切にしつつ、日々チャレンジ・・の方でした。

元気に育った、ほづ藍工房の「京保藍」。春に社長や工房のメンバー中心に植え付けをしはったもの。「吉川さんちの藍がそろそろ初収穫。取材に来ませんか~」と声かけしてくれはったんは、亀岡ほづ地域の元気づくりキーマン、保津川こなこな研究所の中野恵二さん。先日のほづ小麦の収穫は成果物がちょっと残念で今回はリベンジ的な・・かしら(ほづ小麦収穫のブログはこちら)。「京保藍」の復活は、数年前に吉川さんと中野さん中心にチャレンジがはじまったもの。「先進地視察に徳島の藍の作家さんを中野君と一緒に尋ねたら、そこで栽培されてる藍は、もともと京都市の南部で栽培されてた京藍やってん。こんな偶然ってあるんやねぇ。ぜひ京都で復活させたい言うて種をもろて来たんや。ほづ地域に、京藍を復活させた藍のブランド、つくるでぇ~~」。京都府の補助金を活用される際に聞かせてもらった意気込み。ほんま楽しそうで圧倒されたものでした。染織作家でもある吉川さんが、ほづに構えた工房で染織、加工、販売、中野さんは大学とタイアップした藍茶プロジェクトで藍を食べる部門や、いろいろな参加型のイベントを実施して仲間を増やし、着々とほづ地域での藍のブランド化を推進。コロナ禍での「ほづ藍マスク」は地元にも地元以外にも人気で、地域の風・京都HPにも問い合わせが来るほどで、私もうれしいっ。

吉川慶一さんの娘さん、吉川佳代子さん。ほづ藍工房で社長の補佐をされてて。がんばって事業を引き継いでみたいとの決意。

ほづ藍工房ゆかりのメンバーやら10人ほどが参加。

さて、作業開始。けど、この日は猛暑で熱中症アラートが発令中。ちょっとキケンかも。まずは準備されたカマで刈り取る人たち。さらに今回の収穫は、茶刈り機も使っての収穫らしい。肩に担いで先頭を行くのは中野さん。後ろのふたりが布袋で葉っぱを受け取ります。うまい具合に葉っぱだけちゃっちゃと刈り取って進むのかと思いきや、どーも、イマイチうまくいかないよう。カタチはいいのに。。

ということで、機械刈りのメンバーも、ほどなく手刈り組に合流。カマを持って下から10㎝ほどのところを刈り取り。藍はまた成長し2番刈りができるんだとか。私もカマを持って刈り取りに参加。長く座ってると立ち眩みするので、刈り取った束を容器のところまでその都度運びつつ、結構がんばりましたよ・・証拠写真はないけど。藍は強いので、少々手荒にしても大丈夫って言われて安心して作業。何はともあれ、熱中症で倒れて迷惑かけんよーにとだけは、気をつけました。

フレッシュ藍茶用に、葉っぱだけを手摘み。

葉っぱだけの収穫はこんな感じ。カマで刈り取った茎付きは、そのままビニールハウスで自然乾燥してから、粉砕機で細かくして電動唐箕(とうみ)で選別。葉っぱと茎は重さが違うので選別できるようです。

休憩タイムには、中野さんが作ってきてくれはった京保藍の藍茶リーフのハーブティー。よく冷えてたし、藍茶の香りもして好評でした。

「こんなおいしい藍茶リーフ初めてやわ。藍の香りがする。生葉?乾燥したやつ?上等なん作ってきてくれはったん?」「乾燥した藍茶リーフを、沸騰したお湯に放り込んだだけなんやけど・・」と中野さん。会話がとても中野さんらしくて・・いいですねぇ。猛暑も骨抜きになりそーなほのぼの感で、ほっと一息。随時の水分補給や休憩をはさみつつ、2時間弱で作業は終了。ともあれ、無事に終了して良かったでーす。

府庁時代に勤務していた、重要文化財・京都府庁旧本館の執務室に展示させてもらった、京保藍で染めた「のれん」。下の冊子は「ちーびずカタログ」。表紙にのれんを拡大してデザインしたものを使わせてもらっています。う~ん懐かしい。

「車のフロントガラスに藍染めしてみたんや」「有名メーカーから藍染めの注文があって・・エコに関心が高いんやねぇ」「毎月いろんな自然素材で染めるのを試してみようかと思ってて」・・お会いするたびに、新しいチャレンジについて、とても楽しそうにお話くださった吉川社長。この5月の京保藍定植のときにも「長友さんおおきに。長友さんの知り合いの人から紹介されたいうお隣の兵庫県丹波の人、建築に藍染めを使いたいらしーて、今度打ち合わせすることになってん」とも。つながりを大切にされるこういう返しはほんまにうれしかったです。次のイベントにもひょっこり顔を見せはる、そんな気ーさえして。「京保藍、よろしゅー頼んますぅ」なーんてね。