2021.01.30

大分県臼杵(うすき)石仏、四国からフェリーでお墓参りの寄り道~京女のひとり旅19

12月のGOTO期間中、宮崎県延岡市へのお墓参り旅。時間たっぷり、コロナ禍やし車なんやけど、今回は愛媛県八幡浜(やわたはま)から大分県臼杵へのフェリーに初チャレンジ。2時間ちょっとで四国から九州へ。陸路より往復で400㎞ほど短縮やろか。

‎フェリーに乗船してから八幡浜港をパチリ。 京都から八幡浜までは約400‎㎞なので1日で行けんことは無いんやけど、冬タイヤとは言え無理は禁物と、大好きな広島県尾道での泊を楽しんでから、しまなみ海道を走って、お昼ごろ発のフェリーへ。平日で車少ないけど、写真のまん中あたりには道の駅「八幡浜みなっと」。愛媛の柑橘系くだものいろいろ販売中でした。

乗船した宇和島運輸フェリーの「あけぼの丸」・・・臼杵に降り立ってから撮ったやつ。

晴れてるのに結構波が高い。大分県と愛媛県にはさまれた豊後水道(ぶんごすいどう)・・と言えば有名な「関(せき)サバ、関アジ」(大分県佐賀関(さがのせき)のブランド)は身がしまっておいしい!・・潮流も早い!・・で、船酔いしそうになったこともある私。というのも実は、四国からのフェリーは今回初めてやけど、その昔、ツレアイとの旅三昧での年末やお盆の帰省旅にはしばしば京阪神からのフェリーを利用。お正月に神戸港から経由したばかりの高速道路が阪神淡路大震災で横倒しになった映像はとても衝撃的で悲しかった。それ以降は大阪南港を利用して、九州は別府港、大分港、門司港、鹿児島志布志(しぶし)港などからあちこちふらふら九州帰省旅するフェリー通。実家は宮崎県延岡市やから、お隣の日向(ひゅうが)市細島港(ほそしまこう)からは30㎞ほど。寄り道せず京都の自宅から真面目に帰省すると全300㎞弱でキロ数だけだと丹後往復と変わらんくらいお手軽な手段。大きな船やから揺れへんよ、とは言うものの四国沖の太平洋をまわるやつは、ちょっと揺れが大きいので警戒して早々に寝たりして。一番多く利用したのが別府港との瀬戸内海航路。瀬戸内やからと油断してると、おだやかな別府湾を出ると急に船が揺れだし食事もせずに横になったこともあって。私の行く手をはばんだのが豊後水道。お正月気分で呑気にくつろぐツレアイを横目でにらんだ思い出。まあ、今回は2時間ほどの船旅やし、寝転んで本でも読んで豊後水道に挑むことにしようと久しぶりに乗船してやったぜぃ・・んな、たいそうな。

ちょっとお見苦しい? ゴメン。お気に入りの「洗える正絹丹後ちりめん美人マスク」を売り込んでみようかと。。。。船内はガラガラで1ブース独占状態。3蜜の心配もなくとてもとても快適な船旅でようやく臼杵。って、フェリー話が長かっただけで、乗船は2時間、あっと言う間。

1995年(平成7年)、磨崖仏(まがいぶつ)で初めて国宝に指定された臼杵石仏群にある古園(ふるぞの)石仏の中尊・大日如来像。切れ長の目にきりっと引きしまった口元がステキ。木彫りかと思うほどの彫刻技術。ブログ「おおいた豊後大野ジオパーク・原尻の滝」でも紹介したけど、大分県は凝灰岩の磨崖仏の宝庫。平安時代から鎌倉時代にかけて彫られたと言われるも今なお謎に包まれる石仏群は、千年の時を超えて静かに私らを見守り続けてくれたはります。

今回は3回目の訪問。最初に訪れた昭和60年頃の大日如来さんは頭がゴロリと落ちていました。当時の写真が展示されてたので懐かしくてパチリ。

違います・・頭が転がったんやなくて、先に修復を終えたのが頭部だったんやて。目線が近いんで大きさにかなりのインパクトがあるし、えぇ表情してはるわ、と当時お気に入りしてたんやけど、2回目の訪問の際に普通のお姿に復元されてしまっててちょっとがっかり。あれは夢だったのかしら、と。きっとそんな人が多かったんやね、当時の写真展示してはる・・なんて勝手に思いつつ、けどなんだかうれしいっ!

現在、臼杵石仏の国宝の数は合計で61体なんやて。心落ち着くスポット。高齢者の団体さんバスで来てはったけど、やっぱ旅はひとりが安心でっせ。石仏さんやったらコロナもなんのその。

ところで、細かいことやけど、フェリーの車両運賃、4m未満と5m未満では片道2000円、往復で4000円違って、うちの車4.04mで4㎝のことで4000円アップって・・悲しい。代表的な4m未満の車種なのにSとか余計なもんが付いてるばっかりに。フェリー乗船時は車検証確認しはるんでごまかせへん、って、セコっ!。フェリーがあまりにお客さんが少ないんで、気ぃつかって、今回行ってもいーひんけど大好きな別府の「ざびえる」ってお菓子を船内で買うたら、ビロードのゴージャスで上等そうな大きな箱にちょっとだけ入ってて、いっつもはナイロンの真空パック版しか買うたことないのにと。けど、よー考えたら4000円余分に・・余分やないけど・・払ってるっちゅうねん・・まぁ、きっといいことあるに違いない、コロナ禍やし旅の食事はテイクアウトで切り詰めよう、なーんてね。それにしても、フェリーはやっぱり楽やねぇ。泊にするかフェリーにするか。今回すっ飛ばした山口県にも福岡県にもお出かけしたいところいっぱい。ひとり旅やと普通の生活と変わらへんのに。お金はひとり分しか落とさへんでゴメンやけど。ひとり旅が楽しめる大人な旅の指南なら、してあげられるんやけどなぁ。