2022.10.23

島根県・石見銀山、石見畳が浦、三瓶山・・石見をめぐる~京女のひとり旅38

島根県、石見畳が浦(いわみたたみがうら)。青い空と青い日本海、国の天然記念物の磯が広がる。

浜田市のまちなかから車で10分ほど。約25㎡の海食崖(かいしょくがい)と呼ばれる切り立った崖の入り口を入ると、賽の河原洞窟(さいのかわらどうくつ)に突入。祠(ほこら)もあってちょっと神秘的。外に見える景色もステキ。洞窟トンネルを抜けると・・

磯の景勝地が広がる。砂浜やなく固く平ら。波食棚(はしょくほう)言うらし。約5ha、東京ドームより少し広いとか。縦横の規則正しい小さな亀裂で畳を敷き詰めたように見えて「千畳敷」とも。約1600万年前に堆積した砂岩層で明治地震によって隆起した海床。ポコポコっと石ころのようなんは、波の浸食による腰掛け状の丸い岩(ノジュール)やて。海底に生息する多種類の貝や、クジラなどの化石も見られて、陸地から海底へ、日本海拡大の様子もわかるスポット。

足場は固いので、ずんずんと海の近くまで進めます。ここもそーやけど、浜田市の海岸は日本海に沈む夕日スポットの連続。とは言え、私は朝型の人で、この写真も朝7時過ぎのショット。スッキリ秋晴れの日本海も良いに違いないと。観光パンフには、オレンジの夕日をバックに、2人が飛び跳ねる姿が水面にも映り込むインスタ映え写真掲載。セルフタイマーの技術と飛び跳ねる元気が私にあれば・・絶対、無理無理。それにしても、えぇ眺めやなぁ。早起きの甲斐あり。

さて今回の旅、最初に訪れたのは、石見と言えばの、世界文化遺産・石見銀山(いわみぎんざん)。最近、澤田瞳子(さわだとうこ)女史の石見銀山を舞台にした小説「輝山(きざん)」を読んで、久しぶりに訪れてみようかと。

早朝に京都発して約400㎞。石見銀山世界遺産センターに車を置いてバス乗車。240円。世界遺産にもなると戸口まで車っちゅうわけにもいかんよーになってる。しょうがない。センターのビデオ見んでも、江戸時代のタイムリー(?)な小説も読んだことやし、検証のまちあるきのみの予定。小説仕立てで読むとわかりやすい。史実とは違うかも。けど作家さん、よー調べてはるよ。大森のまちは江戸初期から石見銀山の行政と商業の中心地。比較的狭い谷に発達し、侍や商人、一般人の家、寺社が密集混在する都市構造で封建時代の日本には珍しい構造らし。屋根にはこの地域特有の赤瓦・石州瓦も多い。写真はバス終点の代官所。ちょうちんの「いも代官」は、サツマイモ栽培を奨励して、享保の大飢饉(きょうほうのだいききん)から住民を救った、親愛なる代官・井戸平左衛門(いどへいざえもん)をたたえてはるとか。資料館です。

江戸時代にタイムスリップしたかのようなまちなみをのんびり散策。カフェでもと探したけど、2、3軒しか見つからず、ちょうどお昼時で人が密集しそうでパス。1kmほど歩いて石見銀山公園のあたりで、銀山採掘の坑道・龍源寺間歩(まぶ)まで2.3km45分と案内。う~ん、6時間運転して昼抜きではと、断念。チカラ足らず。五百羅漢(ごひゃくらかん)にすがることにしました。

命がけの仕事でもあった銀山の採鉱。亡くなった人々の霊と先祖の霊を供養するために、代官や代官所役人、領内の人々の援助、協力を受けて、25年の歳月をかけて彫像された501体の石仏が、岩山の3つの石屈の中に安置。左手の銀山川の支流にかかる「反り橋(そりばし)」も、15枚の石を組み合わせて作られた江戸当時のもの。

これは向かい側の羅漢寺裏手の像。こんな感じの羅漢座像です。

大森のバス停で待ってると、やって来ました。ここからだと200円ナリ。

最後のスポットは、秋晴れの三瓶山(さんべさん)。

くるくる迷って、観光リフトのある東の原登山口に到着。今回の石見のスポットは、以前に来たことあるとこばっかし。けど今はナビがいーひん。ひとり旅でよー迷う。昔の記憶は曖昧なくせに下調べもろくにせんと来てしまう。まっ、時間売るほどあるし。

今回の旅は、リフト多いなぁ。見苦しかったらスンマセン。カメラ、落としそーやった~。

一足早く、ススキ。

リフトから数分の大平山(たいへいざん)の展望所。右側が1126mの男三瓶山、左手が子三瓶山、写真切れてるけどさらに左手には孫三瓶山ありと案内板。近すぎて写真にはないけど、女三瓶山やったら20分強で行けるとか。前日の津和野城跡より楽そーやん、と、登る気もないのに思ったり。銀山の間歩にも到達せーへんかったくせに・・です。へへっ。(津和野のブログ

ランチは、宿泊予定の鳥取県米子市のホテルにて。大山鶏のソテーとオードブルの単品注。今日は食いはぐれんかった。ところで、ワクチン接種証明持参忘れたら、宿泊代割引なし。しょうがないんで、翌日の京都までの復路は270kmを国道9号線で節約。一般道で帰るんは去年に続き2回目。ナビは約9時間の表示やけど、鳥取県内の無料区間高速とバイパス国道でほぼ100km稼ぎ、京都堀川五条9号線の起点近くの自宅まで、正味6時間半。高速代6400円を自分で旅支援。9号線は丹後の子供時分から父親の車でおなじみの懐かし楽しいロード。人生ゆっくり楽しもう、な世代やし。

ところで、観光客が戻ってきた秋の京都。外国人観光客はほぼ100%マスクなしで会話。手にマスク持ってキョロキョロしつつ会話する日本人は他府県の人ら。京都観光で感染したって言わんといてや。。で、まちなか京都人は屋外でもかたくなに、ほぼマスク。その甲斐あってか、NHKのコロナ感染者数割合、京都は全国最下位。したたか、みやこびと。どんだけ、幕府・・違う・・政府を信用してへんねん、って感。いつまでもは続かんかもしれんけど。それにしても、感染予防、ぜ~んぶ自己防衛せんとアカンって、どうよ。