2020.08.16

四国・松山へ、砥部焼とオーガニックコットンマフラーを買いに~京女のひとり旅14

旅先で出会う「Made in 地域」もんが好きです。6月、移動自粛解除を受けて松山のホテルを予約して産地へお買い物。

夏になる前に買いたかった今治タオルのオーガニックコットンガーゼマフラーと、去年買ったばっかりなのに欠けてしまった愛用の砥部焼コーヒーグラス(写真右のグラス)。ってか、ビアグラスとして売ってはったやつ。このシュッとしたカタチとアツアツのコーヒーを入れても優雅に持てる厚みのある砥部焼が私の朝のコーヒーカップ。そして今回見つけたおしゃれなデザインのビアグラスもコーヒー用にゲット。そしてマフラーは今治タオルショップ「伊織」オリジナルの全6色。実は去年2色購入してとてもお気に入りし、京都の猛暑を生き抜く女子オシャレアイテムに認定。京都にある伊織ショップには置いてなくてコロナの移動解除をひたすら待って、念願かなって残りの4色を大人買い。ネットで買ったらええんちゃぁうん・・・いやいや、Made in 地域もん、現地に旅して買うてこそ生まれる価値と愛着。

京都南インターから松山まで380㎞。さすがに遠いけど、日の出が早いこの時期ならではの朝からドライブは快適。気合を入れて午前5時発。瀬戸大橋からの絶景を眺めて・・とはいかず、梅雨のさなかで曇り時々雨。視界ほぼ無しのグレーな瀬戸内海やったけど、お出かけできるようになっただけでもうれしい。午前10時半には愛媛県砥部町の砥部焼伝統産業会館に到着。

そばチョコ、小鉢、スープ皿、25年ほど前にお出かけして買うたうちの砥部焼。厚手の白磁に薄い藍色でシンプルな手書きのものを長年愛用してたけど、年とともに重くなって最近はほとんど出番なし。去年、産地活性化で女性作家の企画展やってまーすとテレビで紹介されたのを見て、どんなんあるんやろと、久しぶりにお出かけ。現代仕様のスープカップとちょっと斬新なデザインのビアグラスをゲット。去年の今年で勝手知ったる砥部のまち。去年は会館の人に教えてもらって1時間ほどまちあるきしてカフェで一休み・・のつもりが運動会かなにかで閉まっててヘロヘロで車に戻った苦い経験が。とはいえ自粛が明けたばかりでは、カフェリベンジに勝算もないので、今回はお買い物だけして松山へ。味気ないけどしょうがない。

お昼前には松山市のホテル着。車を置いてさてランチ。一番の優先はコロナリスクの少ないゆったり空間やなぁと、ホテル前に広がる城山公園内のカフェでミートソースドッグとビール。長さ半分ほどのミートドッグ、何かこだわりがあるんやろか、まるで京都の飲食店やなぁと思いつつまずはビールをひとくち。一瞬で運転の疲れも吹っ飛んで、小さくてもまぁえぇか、と。そのまま公園内の愛媛県美術館でコレクション展を観て市内電車・伊予鉄で道後温泉へ。

坊ちゃん列車が展示されてる駅前からアーケード商店街へ。今治タオルショップ伊織でお買い物をして目的終了。商店街を抜けたところにある道後温泉本館には今回は入る予定なし。ここには何度か入ったことがあって、大広間の休憩室のみならず、ツレアイの何かのイベント参加についてきて、ひとりで大街道商店街をぶらついてから温泉に入り優雅に3階の個室で時間待ちしたことも。松山のまちにも思い出たっぷり。

左手の山に松山城が見えます。去年の訪問で目を付けてたホテルからの眺め。去年は特急宇和海に乗って宇和島へ。電車との組み合わせは本来楽しいもんやけど、今年はコロナリスクが気にかかるし突然雨が降りだす梅雨天気につき、2日目も松山満喫コース。

城山公園から二之丸史跡庭園横を歩きつつ登城。土曜の朝、時々雨模様の石段ですれ違うのは地元のジョギングさんたち。松山城天守には開城時間の9時前に着。中には入らずリフトやケーブルカーにも乗らずそのまま徒歩で降りて、さらに時間もたっぷりあったので、市内電車に乗らずに道後温泉までも徒歩。まちなか歩きは特に好き。迷っても安心、人がいる・・人が歩いてないまちも多くなったけど。。買い出し用の地元スーパーも見つけられるし。

2日目の道後温泉も人はまばら。スタバ伊予鉄道後温泉駅舎店で一休み。誘致しはったんやね。きっとコロナ制限の前は眺め最高のこのカフェには入れへんかったことでしょう。

道後温泉駅から歩いて数分のところにあるセキ美術館。日本画やらが所蔵されてて気になってました。開いててよかった!

加山又造の「凝」。ちょうちょうをとらえるスルドイ目。目を奪われるブルーのあでやかさ。京都市上京区相国寺門前に生まれた日本画家・加山又造。初めての来館ならばぜひビデオをと勧められてしばし鑑賞。平成9年に開館したセキ美術館と所蔵日本画の主軸・加山又造についてお勉強。又造にはあまり注目したことがなかったけど日本画の企画展にはしょっちゅう登場してはるんやね。京都嵐山の福田美術館や長野の水野美術館のコレクションでも猫とブルーを見かけました。

前田青邨のとてもユニークな「風神雷神」。風神のおしりのカーブラインがことのほかかわいい。そして洋画コレクションは国吉康雄の「馬を選ぶ」。アメリカで描かれた倦怠感漂う女性像だとか。惰性で競馬せんでもえぇんちゃぁうん、てな作品ですが、妙に気になってカードをゲットしました。

道後温泉本館のすぐ横のお店でランチ。京都もやけど、観光中心のまちは人が来ないと商売あがったりやし、人が来るとコロナもやってくるし悩ましいところ。松山百店会から隔月に発行されている「松山百点」がまちのあちこちに置かれて松山の魅力紹介されてます。332号ってスゴイ歴史。がんばってはるんやねぇ。松山は歩きやすいまちやし、セキ美術館の他のコレクションも気になるので、次回のお出かけに向けて研究に励みたいと思います。