2021.06.28

古代エジプト展へお出かけ~京都市京セラ美術館

今年は、古代エジプト展がはやりらしい。京都市京セラ美術館での開催は、ドイツの国立ベルリン・エジプト博物館からやってきた「古代エジプト展 天地創造の神話」。

終了間近の平日の朝一予約でお出かけ。密になるほどの人出でなくて良かった。得意分野でもないけど、古代エジプトの秘宝と言えば、ハンナプトラかインディー・ジョーンズか・・ちょっと違う?・・ともあれアドベンチャーな香りがしてワクワク。カメラOKがうれしい。カメラごときに動じない紀元前からの不滅の秘宝。京セラ美術館終了後は静岡や東京へと巡回するらしい。そして、もうひとつの「古代エジプト展」は、オランダのライデン国立古代博物館蔵のものとか。こちらは京都ではやってないので、機会があれば山口県とかお隣の兵庫県の美術館での展示をのぞいてみよう。ともあれ、2つの古代エジプト展のテーマは、従来型の王家の歴史や宝飾品の展示で無くて、古代エジプト人の信仰や死生観をあらわす神話から死後の世界、壮大な生と死のサイクルを読み解くテーマ・・らしい。

ポスターにもなってるのは「パレメチュシグのミイラ・マスク」。紀元後50~100年頃とほぼ最近のローマ支配時代のもの。顔に金箔が貼られて、多数の守護神やその象徴が色鮮やかに描かれたまま残ってるから、採用されたのかしら。古代エジプトの歴史は、紀元前3000年頃からと長く、今回のほとんどの展示物が紀元前の1500年~前300年頃の世界屈指の古代エジプトコレクションなのに、紀元後のものを掲載するって、なんかイメージポスターにしては惜しい気がする。日本初公開ものでもないよーやし。

セクメト女神座像。前1388~前1351年頃。当時の王様が年老いて病気になった際、王様に健康と寿命を与えるためにつくられたものとか。女神パワーはいにしえの昔から最強なんやね。

ハトシェプスト女王のスフィンクス像。前1479~前1458年頃。スフィンクス(人間の頭を持つライオン)の姿で表現されたこの女王像では、女王自身が神として表現されている、と解説。古代エジプト展らしい展示。横に並んで記念撮影のしつらえあり。ひとりだと、ちと恥ずかしい。

日本初公開ものもたくさん。創造の卵を持つ「スカラベ」として表現された原初の神プタハ。前746~前655年頃。人間からスカラベ=フンコロガシの姿へと変わり、朝には上空へ丸い太陽を持ち上げる太陽神になる、と解説。ちょっと夢に出てきそうな。。

他にも動物の姿の神々がたくさん。王や貴族は神殿やらをつくって王家の守護神をまつったけど、民衆は自分たちの生活に根差した身近な動物などを神様として崇拝したとか。

マングースも神。ちょっとお茶目でかわいい。前664~前332年頃。

ネコちゃんは、癒しの女神バステト。前600年頃のものなのに、隣のネコがモデルのような感覚。紀元前から人はネコに癒されてきたらしい。

ずらりと並ぶ小さな細工物。赤い印のところには「日本初公開」と書かれてて。

「あっ、こなきじじい」なーんて声が隣から聞こえたり。ちょっと似てる? 紀元前600年頃のパタイコスの護符。当時の人々にも人気の守護神だったと説明あり。たしかに、キモかわいい。

ステラ・石碑もたくさん展示。文字が読めるともっと楽しいのかも。

タイレトカブの人型木棺。前746~前525年頃。緑色の顔は再生復活のしるし、らし。

カルトナージュ棺。前756~前722年頃。ミイラを保護するための覆いのある棺。

タレメチュエンバステトの「死者の書」。前332~前246年頃。死後に必要な知識と呪文を挿絵により示したもの。死者が危険を逃れ、来世でも生命が続くようにと神々に懇願する「最後の審判」の際に役立つものとされた、とか。。。永遠の生命、欲しいかって聞かれたら・・・なんか、微妙。

と、まあ、ほとんど理解できんかったけど、とりあえず撮影したので披露してみました。3000年も前からあるものだと思うと、うれしくてありがたい気ぃがした、展示でした。

ところで、最近、恒例?・・となった感のある、レトロ写真室。

前回、京都市美術館で見た「古代エジプト展」のチケット。1978年ですって。こんなん残してる私ってスゴいと思いません?。ツレアイと出かけて、人にもみくちゃにされながら、ツタンカーメン王のなんか、とか、今回にもあったハトシェプスト女王のマスク像とか見たよーな気がする。いつの話やねん、やねぇ。もしかして、今の私はもう死後の世界に突入してるのではないかしら。