2021.05.24

京都・宝厳院(ほうごんいん)の新緑の苔庭~ひとり静かにお散歩

京都市嵐山。宝厳院の新緑の苔のじゅうたん。いつまでコロナ自粛しんとアカンねん、のイライラが一瞬で吹き飛ぶ、癒しの景色。

青空と新緑の嵐山に魅せられて借景散歩を楽しんだ日、天龍寺と弘源寺もステキやったけど(ブログはこちら)、一番感動したのが宝厳院の苔のお庭でした。初めての訪問。人出が多くなる前の朝一番にメジャーな天龍寺を済ませてから、マニアックポイントを新規開拓してみよーと入ったのが宝厳院。弘源寺との天龍寺の塔頭(たっちゅう)セットで、嵐山の借景が楽しめる春の特別拝観中。入ってビックリ。木の根っこをも覆い尽くす新緑の苔庭。すばらしい!

まさに苔むす岩。千代に八千代に~♪・・苔に厚みがあってなんとも美しい。

さらに青もみじと新緑の木々。

視界いっぱいに広がるグリーン。別世界に紛れ込んだよう。嵐山の借景はほとんど見えへんけど、もうそんなことはどうでもええ。若い緑に包まれて気分爽快~ぃ。

苔見て歩くとか苔玉づくりワークショップとか、苔の豊かさや美しさで地域の自然や魅力を発信する地域振興とか、京都府庁時代に京都市京北地域などでチャレンジしてはったんで、私も常日頃から苔には着目してて、旅先でも地べたの写真をときどきパチリ。南禅寺や天龍寺散歩のブログにも掲載したけど、ここはレベルが違うって感じです。で、苔に着目してるのは私だけ・・なーんてことは全然なくて、創刊70年の京都白川書院「月刊京都」5月号はまさに「癒しの苔庭と青もみじ」特集。ゲゲゲッ。さらに、その中でしっかり宝厳院のお庭も紹介・・知らなかったのは私だけ?。そういえば、左京区大原三千院の苔に埋もれた「わらべ地蔵」のポスターも最近見たよーな。もしかしたら京都は苔ブーム?観光のネタがなくなったんかも、なーんてね。

そんなことはともかく、宝厳院のこのお庭は由緒正しい「獅子吼(ししく)の庭」。室町時代につくられた嵐山の景観を取り入れた借景回遊式庭園。江戸時代のガイドブックにも名庭として紹介されてるんだとか。「獅子吼」とは「仏が説法する」の意味で、庭園内を散策し、鳥の声、風の音を聴く事によって、人生の心理、正道を肌で感じ、心が大変癒する庭です・・と説明されています。天龍寺の塔頭やし、コロナやなかったら嵐山団体ツアーに組み込まれて人いっぱいやったんやろね。そういう意味では人もまばらな最高のシチュエーション。静かなひとときを心行くまで満喫できたことに感謝、感謝。

おんなじよーな緑の庭写真でゴメン。けどほんまに心落ち着く景色でした。このお庭は特別拝観でしか公開されてないらしく、今の春分は6月30日まで。本堂の襖絵の公開、お茶席、それぞれに追加料金で楽しめます。上の写真、青もみじの右手の建物は大正8年に建てられた近代数寄屋建築の書院。ものすご大きな窓があって、窓枠越しに見るお庭は最高やろなぁ。けど今回書院の公開はなし。次の特別拝観に期待することにしよう。これだけの青もみじ、秋が楽しみ。コロナは去って欲しいけど、人も来んといて欲しなぁ。。。