2022.11.03

「ボテロ展~ふくよかな魔法」・・モナ・リザもボテッと~京都市京セラ美術館

世界中で愛される、ぽっちゃり、ボテリズム。南米コロンビア出身、フェルナンド・ボテロさん。1932年生まれで御年90歳。お元気です。

京都市京セラ美術館。東京から名古屋へ巡回し最終の京都展。TVのぶらぶら美術館はアンコール放送まで見たし、待ち遠しかった~~。京都シネマのドキュメンタリー映画も観たよ~ん。ボテロ展はカメラOK。ボテリズムは太っ腹。さらに好きになっちゃう。

南米的なお顔でちょっとカッコええ。とても、ポッチャリちゃんを描きそーには見えん。現在は、写真左の白髪の好々爺風やけど、映画では波乱万丈な人生を紹介。

「泣く女」1949年、高校生頃の作。まだポッチャリやないけど、ブルー使いがおもしろい。

「バリューカスの少年」(ベラスケスにならって)1959年。スペイン・プラド美術館で出会った、16、7世紀のスペイン絵画に魅せられて、ベラスケスの作品をポッチャリに。口の開け方や表情は・・とても似てる。20歳の頃に欧州の美術館で作品を観察し学ぶ。特にルネサンス絵画に影響を受け、過去の巨匠たちの作品を、ふっくらスタイルでオマージュ。作品「12歳のモナ・リザ」が、ニューヨーク近代美術館(MOMA美)で注目を浴び、一躍アート界の頂点へ。

「楽器」。マンドリンの穴を小さく描くと楽器が膨らんで見えたことをきっかけに、ボリューム感やデフォルメ表現に目覚める。コロンビアの楽器、太鼓やなくてタンバリンやね。

「オレンジ」。たかがオレンジ、されどオレンジ。色づかいも、憎い。

「黄色の花」「青の花」「赤の花」の3点組。大画面いっぱいに描かれた圧巻の花。

ボテッと・・「洋梨」。熟れ過ぎの果実。これも巨大サイズでインパクトありすぎ。

アップ。中から虫が飛び出して。ご丁寧に虫の顔まで。しかも笑顔。きっと中はぐちゃぐちゃ。気持ち悪いよ~~。

「守護天使」。ベッドに寝てるんは、ボテロ本人らし。裸電球にスイッチもあり。風呂上りの❝オカン❞的な。なんだか、身につまされる腹の肉。

「コロンビアの聖母」。マリアと、左手のボクは・・キリスト? ちょっと見にくいけどマリアは涙を流してる。太り過ぎ、汗にしか見えへんっちゅうねん。

「バーレッスン中のバレリーナ」。つま先立ちがステキ。鏡に映ってるよーで、けど微妙に違う。人物はどれもすべて無表情。ポストカード買うて、今、自宅リビングで眺めながらブログ書き。妙に、落ち着きます。

「バルコニーから落ちる女」。ちょっと危ないラテンアメリカ情勢。コロンビアもテロや麻薬組織、長期にわたる内戦あり。不可解な状況での事故死も多く、陰謀によって犠牲となった女性を描いたんじゃないかと、物騒な説明もされてる。京セラ美ではこの一点やったけど、ボテロは社会情勢や時事問題に関する作品もたくさん描いてて、映画では、イラク戦争の際に刑務所内でおこなわれてた、囚人の拷問や虐待で、血が飛び散る作品が数点紹介されてた。無表情で色彩豊かやけど、苦しそーやった。ボテロは彫刻家でもあって、出身地コロンビアのメデジンに平和の象徴として設置した「鳥」の像がゲリラに爆破されたため、全く同じ像を制作して、爆破された像の隣に設置して故郷の平和を願ったとも。無かったことにはしーひん強い意志。京都には彫刻の展示はなくてちょっと残念。東京会場には、ふくよかでツルンとした鳥の彫刻展示あったのに。ムムムっ。。。けど、こんな背景があるからこそ、見てるだけで楽しく幸せになれる「ぽっちゃり」が生まれたん、やね。

癒しのボテリズム絵画に戻って・・・サーカスのデッカイ「象」。猛獣使い、ちっちゃ。

巨匠たちの名画から。「マリー=アントワネット」(ヴィジェルブランにならって)。こんだけふっくらしてたら、処刑されてへんかったかも。悲壮感ないし。

「ウルビーノ公爵夫妻の肖像」(ピエロ・デラ・フランチェスカにならって)。ルネサンス期のボテロのお気に入りの作家らし。それにしても、ほんまにデッカイ。ぜひ、実物を見て欲しい。

「モナ・リザの横顔」。TVぶら美で説明してはった学芸員によると、当初の打ち合わせはコロナ前。多数描いてはるはずの「モナ・リザ」が展示予定リストになかったんで、問い合わせてたところコロナ期に突入。で、打ち合わせ再開したら、モナ・リザの新作が送られてきたらし。ということで2020年、88歳の新作。長寿にあやかれる気がする。

青空に平安神宮の大鳥居と京セラ美。秋晴れの京都。ボテロ展観終わったら、おだやかな気持ちになること間違いなし。ぜひ、おこしやす。日祝は避けた方が、よろしおすけど。