2020.07.03

リニューアル京都市京セラ美術館。新設コレクションルームで京都の美の世界を堪能。

コロナの自粛解除を受けて、2020年5月ようやくリニューアルオープンした京都市左京区岡崎の京都市京セラ美術館。特に今回新設された美術館所蔵の名品と出会えるコレクションルームが見たくて、さっそくお出かけしました。

京都市京セラ美術館(旧京都市美術館)は、1933年に創建された、現存する日本最古の公立美術館建築。コレクションは明治以降~1990年ごろまでの日本画、洋画、工芸作品。2017年からのリニューアル工事とコロナ自粛期間を経て、ようやく開館されました。

6月中旬の緊急宣言全面解除までは京都府民だけの入場制限。全面解除になった今でも入館は30分単位の予約制で1時間以内。1時間以内では1500円もする企画展はもったいないし時間的にも見られへん。コレクションルームなら京都市民は520円。この値段なら京都市とは言え日本画10点くらいは見せてくれるやろ。とにかく人が少ないこの機会に行かんと、と住所証明用の運転免許証を持参してお出かけ。大阪商人みたいな銭勘定やけどコロナの影響で美術館側の予定もくちゃくちゃみたいでパンフもなし。とにかく今回は様子見。

うれしい誤算、お得でしたコレクションルーム。菊池契月、竹内栖鳳など大好きな日本画や京都の洋画、そして清水六兵衛、河井寛次郎、近藤悠三などの工芸品。じっくり鑑賞してたら1時間では足らへん。最後の方は駆け足で疲れ気味。こんなん、四季ごとに展示替えしてくれるなんて最高!。私はリニューアル閉館中にも、他の美術館で開催される京都市美術館所蔵展とか見に行ってたけど、コレクションルームオンリーの京都人は結構いはって、企画展も京都ではレベルを要求されるのかと、ふと思ったり。

で、翌週には、~京都の美術250年の夢~、1935年開館3年目に初めて展示したコレクションの原点の展示にもお出かけ。まだ京都府民限定バージョン中やったし。オープニング目玉商品(3部構成)の再編成版で1000円やったけど、こちらはコレクション展との違いがイマイチわからんかったです。美術館さんも急遽の企画変更って大変なんやろね。2回のお出かけでゲットしたのは女性美を描く日本画グッズ。こんなん観てきたんですよ。

アール・デコ様式が残る内部。とは言え、私は重要文化財の京都府庁旧本館内で10年以上仕事してたので見慣れた景色。落ち着きます。

おなじみ7代目小川治兵衛作の日本庭園。池に突き出ているのは、開催中の企画展・杉本博司氏の「硝子の茶室」とか。なんと言いますか・・・。

新設された現代アート等の展示室やらが入る「東山キューブ」の屋上庭園・テラスからのながめ。この屋上テラスは入場券なしでも自由に出入り可。屋上が長い椅子階段で座れます。東山の景色が一望、と書いてあるけど、東山に近すぎて見えるのは山の上の方。けど開放感はたっぷり。空は広いです。

ミュージアムショップ。本来は出入り自由なんやろけど、予約制での入場期間中は密を避けるために予約で展示鑑賞の人たちだけしか利用できません。カフェも同様。ショップで買い物をするとオープン記念のオシャレな買い物袋がもらえます。上の写真、真ん中あたりに黒地に白で「アート・ラボ・キョウト」が英語でデザインされたのがちょっとだけ見えています。

そしてカフェ。リニューアルの目玉建築「ガラス・リボン」。平安神宮の大鳥居の道から、エントランス、カフェ、ミュージアムショップが入るガラスで仕切られたオシャレな地下空間が見えます。広々とゆったりした空間で地下のカフェは明るく地下カフェからの眺めも良いです。いただいたのは京都素材のプレートランチ。お野菜たっぷり。岡崎公園や琵琶湖疎水で食べられるようにピクニックセットもあります。いずれも生産者が明記してあって安心。京都のパン文化も堪能できます。

ちなみに、ショップやカフェタイムは、鑑賞の1時間以内には含まれないみたいです。スイーツもいただきました。展示作品とのコラボ和菓子。そうです、この色使いは、丹羽阿樹子(にわあきこ)作「遠矢」。タンポポやスミレが咲き蝶が舞う春の野に出て矢を構える女子。前段で添付した写真にあり。当時は1940年の東京オリンピック誘致で京都を中心に弓道やらの武道を見直す動きが盛り上がっていた頃だったとか。春色の和菓子。元気な女子は大好きです。

コレクションルームでは6月25日から夏期展示が始まっています。今度はそろそろ上村松園にも会えるかしら。とても楽しみでーす。