2024.02.16

五芒星は晴明神社。初春の京都の神社めぐり

京都市上京区・晴明神社(せいめいじんじゃ)。実はリベンジ。成人の日やったかな、にお出かけしたら人だらけで、びっくり。

去年暮れから、干支の大絵馬さがして京都の神社ウロウロ。ほら、神社ってカルチャーするには神話とか伝説とか天皇家のファミリーヒストリー的で興味薄。近所やお花の定番くらいしか行けてへん。この際ちょっと探検してみよ、と。大絵馬はなくても、ほんま京都っていろいろ出てくるね~。せっかくやしご紹介。

一の鳥居が堀川通に面した晴明神社。ここはひたすら五芒星(ごぼうせい)。星形のやつ。安倍晴明・陰陽道(おんみょうどう)の魔除けの印。これ世界中でも魔術の記号やて。上下逆さまにしたら悪魔の象徴らし。それにしても超人気。陰陽師(おんみょうじ)って、平安時代の天体観測する技術系の国家公務員。この時代に月食やハレー彗星を当てたスゴさで、まじない、占い、行動指針のこよみに天皇も従うほど。なかでもあざとい策士が安倍晴明やとNテレ歴史探偵で学んだ。鳥居の額の五芒星はカッコえぇ。どうせやったら、晴明はんの像もシュッとしたイケメンにして欲しなぁ。。。

と言うことで、シュッとしたイケメンはこちら。京都市伏見区・藤森神社(ふじのもりじんじゃ)の宝物殿。安倍晴明ではありません。

藤森神社は、平安京より前、神功皇后(じんこうこうごう)が朝鮮・新羅(しらぎ)との勝戦を祝し、兵具を納め聖地として大旗を立てたのが起こり。桓武天皇(かんむてんのう)の平安遷都の儀式も行われた皇室ゆかりの古社とか。菖蒲(しょうぶ)の節句発祥の神社でもあって、そこからの→勝負からの→勝運と馬の神様として競馬ファンでにぎわう、との説明には関心なく大絵馬もないしで無料開放の宝物殿へ。おぉ~イケメン!、思たら日本刀の付喪神(つくもがみ)。なんでも女子に大人気ゲーム「刀剣乱舞」の日本刀・鶴丸国永(つるまるくになが)の聖地でファンがグッズを納めにくるとか。へぇ~~。付喪神や妖怪系人気やもんねー。若者の現実逃避には最適。「鶴丸」は平安時代に活躍した刀工・五条国永(ごじょうくになが)作の日本刀。国永は山城国三条派(やましろのくにさんじょうは)の祖・三条小鍛冶宗近(さんじょうこかじむねちか)の弟子らしっス。宝物殿には「日本刀・鶴丸」の写し、ありました。確かにシュッとイケメンな刀やった。実物は宮内庁に保管されてるんやて。・・鶴丸は、反りの強い優美な立ち姿が印象的で、五条国永の最高傑作・・との説明も。ゲームは知らんけど、京女、三条宗近はわかります。。

次の神社は・・・京都市東山区・鍛冶神社(かじじんじゃ)。普通の絵馬やけど、カッコえぇやん!。説明は・・絵馬にあるとおりです。

粟田口で活躍の刀工たち。三条小鍛冶宗近と、鎌倉中期の刀工・粟田口藤四郎吉光(あわたぐちとうしろうよしみつ)と、金や鉄などを 細工する作金者(かなだくみ)の祖である天目一箇神(あめのまひとつ)を祀る鍛冶の神様で、粟田神社の末社。

ここ実は、粟田神社の駐車場の一角ですねん。鳥居がわりの注連柱(しめばしら)で区切られてて、左右の柱には徳川光圀(とくがわみつくに)とかが詠んだ日本刀にまつわる詩が刻まれてます。・・ちょっとヨメんけど。粟田神社ブログ紹介したときは知らんかったけど、若い子が時々お参りしてて何でやろ、とかねがね。それより鳥居横のお食事処・こかじ、のが気になってたけど、それで、こかじ、やったんやーと、気にもしてなかった名称の方に納得しました。ハハッ、たいした京女やないね。日本刀には五箇伝(ごかでん)と呼ばれる5大刀工流派がある、とか、反りや刃文(はもん)の美しさは、旅先や美博物館で見惚れたりカルチャーしてる。京都って、ときどき、さりげなさすぎる。好きやわ~~。粟田神社も宝物殿が開放されてて・・

大正時代に奉納された絵馬。まさに絵馬。カメラOKもうれし。

そして、静かな粟田口と対照的にド派手なんが、ゴールドの鳥居、京都市中京区・御金神社(みかねじんじゃ)。

やっぱ「おかねじんじゃ」って読むよなー。もともと、金・銀・銅など全ての金属類、鉱山、鉱物(鉱石)のまもり神。神社の隣の釜座通(かまんざどおり)には、平安時代から鋳物職人の釜師が集まって茶釜をつくってた。加えて、近くに両替町通(りょうがえちょうどおり)もあり、江戸時代にはこの一帯に金座と銀座があって幕府の金貨鋳造を担ってた、とかとかで、近年、金運やお金にまつわる御用達みたいな盛り上がりになってるよーです。大絵馬あったはず、と思て気軽に行ったら、御池通を堀川通まで続く大行列。小正月すぎのリベンジでも小行列。10分ほどで入れるやろ思たのに30分以上とは。ちなみに、釜座通の北の突きあたりが京都府庁です。鋳物職人群ではありません。

大絵馬の写真だけ撮って帰る人、私だけでしょう。だってさー、金属やお金でお願いすることも特筆すべき感謝もないし。みんなすごいねー。古いお守りやらを納めてなんや新しいやつ買うてはった。狭いしお参りとグッズ買いが一緒やし行列なるんや。やれやれっスわ。ブログ取材やと思えばこそ。

あと2つほど大絵馬だけご紹介。京都府長岡京市の長岡天満宮(ながおかてんまんぐう)。四条烏丸から阪急電車でスッと行けるんで、菅原道真(すがわらみちざね)はんもときどき遊びに来た場所。電車乗って。・・来はったんはホンマらしス。

染織工芸家作。中国の古刹の柱に彫られてた昇龍(のぼりりゅう)やて。躍動感がえぇ龍やのに、下の広告がとても気になって、惜しなぁ。広告あっての事情はわかるけど。ぱっと見、会社メインビジュアルで龍の酒押しかな思た。効きそうやん。。。さて長岡天満宮は梅からつつじの季節。ワクワク。

〆絵馬はカワユイ。京都市西京区・大原野神社(おおはらのじんじゃ)。四条烏丸から阪急電車やけどスッとは行かれへんのでここだけ車。約13㎞、車やと乗り換えもないし近そーに見えるけど、国道9号の信号はどれもほぼ赤。心静かに待つのみ。

ビビットカラーの鹿さんは鉄板みたい。奈良の春日大社の第一分社やし。平安遷都の前の、短命やった長岡京遷都の際に、都の鎮守社として、奈良春日大社からちょっとお出ましいただいたと。桓武帝が、長岡より京都盆地のがえぇやん、とワガママ言うたんや。京都市芸大出のデザイナーさんらのポップな龍。年中ずーっと置いてるって。京春日(きょうかすが)の景色、社殿の赤にグリーンが映えるやろね。新緑が楽しみ。。。とりあえず初春はこんなとこ。テーマくくりってお手軽でなかなかえぇやんと、ひとり満足。また、おつきあいください。