2019.10.23

京都スマート珈琲店でお気に入りのタマゴトーストを。

京都寺町三条上ル、寺町専門店会商店街にある1932年創業の喫茶店「京都スマート珈琲店」。男女二人がお茶するコイキなロゴは創始者が考案・デザインされたものとか。商店街の和な街灯ともマッチ。店先には大きなミル、入り口を入るとこれまた大きな焙煎機が設置されています。最近は朝のモーニングからずーっと行列で気軽に入れない状況。春先に東京の山種美術館カフェでいただいたスマート珈琲。なじみのコーヒーにほっと一息やけど、なんで東京でやねん、と思いつつ。で、先週の台風の際、ランチ時に通りがかったら行列がないのが目に入り、すかさず入店しました。

このお店を教えてもらったのは、40年ほど前。京都市内に地下鉄がまだなくて、当時下宿先の伏見区の丹波橋から京阪電車と市バスを乗り継いで京都府庁へ通勤していましたが、まだ若かりし乙女だった私は、京阪電車の痴漢と市バスの混雑に疲れ切っていました。えーっと驚くところじゃないですよ。そんな時代もあったんです!。で、帰りに一緒になった職場上司のオジサマから、「僕は三条京阪駅までは歩くよ、30分程やし。おいしい珈琲屋さんもあるからね」と言われて同行。連れてこられたのがスマート珈琲店でした。以来、老舗な喫茶店が多い京都で、ずーっと一番のお気に入り。

その頃は、2階のレストランは閉まっていましたが、何年か経ってオープン。洋食ランチにピッタリのレトロ雰囲気。ツレアイとも2度ほど食事しましたが、オープン時から入店待ちの人気。一人ではなんか気が引けます。

寺町通や新京極通の商店街はデパートのように昭和のちょっとハイカラなハレの場。特に寺町通は専門店や老舗も多く、この商店街名も「寺町専門店会商店街」。少し前までは年配の方々が、「寺町ぶら」とか「新京極ぶら」と懐かしみつつ歩いてはりました。が、今や状況は一変。ドラッグストア、なーんちゃって京都やテイクアウトできる飲食店に入れ替わって、謎の行列や大きなキャリーケースを引く外国の人たちで、地元の年配の方々は、とても「ぶらぶら」できる状況ではありません。スマート珈琲店も以前は、喫茶店好きの京都地元の年配の方々が新聞を広げながらゆっくりモーニングされてましたが、現在はモーニング待ちの観光客で長い行列。

とまあ昔話はそれくらいにして、ふぅふぅあつあつのタマゴトースト。時々ヤケドしちゃいます。こだわりのふわっとした玉子焼き入り。スマート珈琲店ではタマゴサンドの方が有名なようですが、私はこのカリカリトーストにちょっとお塩をふってパクリ。久しぶりに幸せなひとときでした。