2021.12.07

京都・東福寺、晩秋の敷きもみじ、心静かに楽しむ

京都東山区、名高い東福寺の紅葉も、もう終盤。コロナから解き放たれた人たちが押しかける京都。師走に入ってちょっとは落ち着いたやろか、と、お出かけしてみました。

有名な、通天橋(つうてんきょう)を眺める絶景スポットは、既に、旬を過ぎた感。しょうがない、紅葉が盛りでも、大混雑の中へ出かける気ぃにはならへんかったし。先ごろ公開されてた映画「科捜研の女」では、沢口靖子さんが、通天橋から真っ赤なもみじの中へダイブするシーンがあったけど。さすがの東福寺でも、あそこまではないなぁ~~。

とは言え、少し角度を変えると、そこそこの風情。まぁ、旬の頃だと、通天橋にはきっとスマホを手にした観光客もたっぷり写ること間違いなし。テレビドラマ鬼平犯科帳のエンディング映像みたいに、江戸時代の人たちが行き交ってるんやったら趣もある、っちゅうもんやけど・・ねぇ。なんて言うてると、先日亡くならはった中村吉右衛門さんを思い出して、ちょっと悲しい。。。気を取り直して紅葉散歩。この時期の楽しみと言えば、散りもみじ、もみじのじゅうたん・・そう、地面を覆い尽くす、敷きもみじ。

こちらは、ちょうど旬。

枝ぶりもステキ。うっとり、見とれて。

まだまだ紅葉の最中、ってのもあって。見る人の心持ちしだいやねぇ。冬枯れで葉っぱ一枚なくても、静かに心休まるひとときが過ごせるなら、私はどの季節も好きです。

庭園も鑑賞。東福寺方丈の「八相(はっそう)の庭」。南庭、一番大きな枯山水庭園。枯山水やし季節感はさほど、やね。奥の苔の紅葉と塀の向こうの赤くらいか。砂の渦や石の配置を眺めつつ、静かにもの思う・・場所です。写ってへんけど、右手には方丈の廊下に座る団体さん、ズラリ。静かにもの思ってはるよーではなかったけど、コロナ自粛を耐えてよーやく京都旅行に来はったんやろし、せいぜい楽しんでおくれやす。京女はやさしい・・裏がある?・・ホホホッ。

北庭。苔の緑と敷石の市松模様が特徴的として、よく紹介されてます。旬であればもみじの赤とのコントラストもステキやったやろね。東福寺の紅葉のお散歩はここで終了。折しもこの日は、京都市非公開文化財の特別公開で、東福寺でも法堂(はっとう)の釈迦如来立像や国宝・山門の釈迦如来坐像やらが公開最終日のよーやったけど、ちょっとそこまで紅葉写真を撮りに、って気楽な気分で出かけてきたので、今回はパスしちゃいました。ちなみに、1か所につき1000円です。今、仏像もちょっと研究中。来年はぜひ、どこかの非公開文化財も楽しまんと、ね。

茶店を見つけて、和菓子と珈琲でひとやすみ。注文してから、ずいぶん待たされて、冷めたやつがでてくるんちゃうやろか、とちょっとイラつきかけてたら、ようやく運ばれてきたカップのロゴに見覚えが。中京区の前田珈琲の出店やったんや。もちろん、アツアツ珈琲と、和菓子は笹にくるまれた、生麩のおまんじゅう。きっと上京区の麩嘉(ふうか)さんのやね。よしよし。晴れやけど風がちょっと冷たい日やったし、熱いカップを両手で持ちながら、法堂の特別公開に入ろうかどうしようかと迷う人たちを眺めてひとときを過ごしました。これもまた楽し。