2021.11.23

京都・真如堂、秋の色づき~ひとり静かにお散歩。

カラフルなショット。京都市左京区、通称・真如堂(しんにょどう)。正式には、鈴聲山(れいしょうざん)真正極楽寺(しんしょうごくらくじ)という天台宗のお寺。今やもう、ひとり静かに、は、ちょっと無理な京都。

ちょい早いかなぁと思たけど、その分、バックの黄色・・イチョウかな・・がえぇ仕事してます。

もみじをメインにすると、こんな感じ。

三重塔に着目すると、ちょっと幻想的。一本の木、一枚の葉っぱに、緑と赤が共存してるってえぇねぇ。急に冷え込んで紅葉が一気に進んだものの、スピードに追いつけへんのもあって、「えっ、うそっ、まだ11月やで」との声が聞こえてきそうな景色。なんか楽し。温暖化のせいか、ちかごろの紅葉はイマイチスピードが遅く、去年の嵐山なんか12月に入っても紅葉情報はずーっと「色づく」状態。気ぃ付いたらほぼ枯れ山。それでもテレビでは「嵐山の紅葉、きれいですね」とのコメント。なんや嵐山が痛々しぃて見てられへんかった。なんぼ定番や言うても、ねぇ。。。

それに比べて、去年、テレビ紹介でお気に入りしたのが、真っ赤なもみじに包まれる、真如堂の本堂。嵐山と違って、スポット撮影のアングルも良かったんやろね。お出かけしたかったけど、一年前にワクチンはなくコロナが減る様子もなかったので、テレビ放映された場所はあきらめました。

本堂とのコラボ。真っ赤には、やっぱりちょっと・・・早かったよーやね。これはこれで風情があるけど。

本堂を正面から見ると、こんな感じ。真っ赤なもみじに包まれる・・って・・あるかなぁ。やっぱカメラの腕次第ってことか。

正面の総門。こんなとこでしょうか。もちろん拝観もしてきました。実は、去年の紅葉が終了してから、今年2月に事前カルチャーで真如堂ウォーク。紅葉の下準備で、冬の境内でもみじの枝ぶりをチェック。本堂へも拝観してお庭チェック。それこそ、近所の人しか訪れてなくて、ひとり静かにお散歩を堪能。で、3月には隣の金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)とともに桜チェック。京女のたしなみです。(桜のブログ

涅槃(ねはん)の庭。北(向かって左)を頭にして横たわるお釈迦さまとそれを取り囲んで弟子たちが悲しむ様子が表わされてるらし。バックの借景は大文字山。あと2つあるお庭も含めて、紅葉の季節感はイマイチだったけど、静かに瞑想のひととき。で、2月に500円だった拝観は今回は特別拝観で1000円ナリ。紅葉のシーズンだから・・ではなくて、極楽浄土をイメージさせる金色刺繍のタペストリー「観経曼荼羅(かんぎょうまんだら)」の展示あり。縦5m×横4.4mの巨大版(写真ないけど)。この真如堂・・真正極楽寺は1200年ほどの歴史があるものの、応仁の乱で焼かれ、300年ほど前の江戸時代に再建。京都にしてはそんなに古くなく、この曼荼羅もその頃に製作されたもので、図案は奈良の當麻寺(たいまでら)から。製作も1200人ほどの人たちが刺し子で寄進をされたようで、刺し子の裏には1200の戒名が書かれてる・・ってな話と曼荼羅図の解説を、1000円払うと聞かされます。紅葉メインの観光客には退屈でイライラ。私は、最近、五木寛之の小説「親鸞(しんらん)」6冊を読破し、ついでに、比叡山への興味から天台宗の開祖「最澄(さいちょう)」の本も読み終えたこともあって、曼荼羅ってどんなんやろと入ったので、それなりに興味を持って拝聴。ただ真如堂では、前日に大法要と秘仏の御本尊・阿弥陀如来立像の年一日の開帳セレモニーを終えたとこやったようで、説明の横でバタバタと片付けたり、説明しはる方もちょっとお疲れ気味。500円分にはちょい不足の感。まっ、説明あるだけマシか。

東大路まで出て、「からふね屋カフェ」で一休み。バス停で待ってたら、目の不自由な白杖のおにいちゃんが、横断歩道を渡り切らずに途中で右折。車道を歩きはじめたものの違和感を感じて立ち止まって車道でオロオロ。横断歩道手前の右折車も左折車も、どうしたもんかと止まったまま。京大病院前の人通りそこそこの交差点。工事現場のオッチャンらも、気ぃついてるのかついてないのか誰も彼も動かず、車道のおにいちゃん放置。いやいや、アカンやん、誰もヘルプせーへんってどうよ、と思わずバス停から走り出しておにいちゃんカクホ。頭ん中真っ白なんやろね、ちょっと大柄なおにいちゃん、なかなか動いてくれへん。信号変わるし、私の乗りたいバスも停留所に入ってくるし、もしかしてとバス系統伝えると、これに乗りたい言うし。「ひっぱってゴメンやで。怖いやろけど、大丈夫や」と手をつないでマニュアル違反かもの誘導。一瞬コロナも頭の中を横切ったけど、大丈夫大丈夫と自分にも言い聞かせつつ。「もうちょっとや、ガンバレ」などとせかし続けて、振った手を見て待っててくれてたバスの乗車口に無事到着。「もう、わかるよね」「ありがとうございました」。えぇかげんな誘導にも律儀にお礼言うてもらって、こっちもホッと一安心。座席に腰掛けるのを見届けてから私もうしろの方の席へ。今回はたまたま目の不自由な人やったけど、私も含めて増え続ける高齢者。車の運転だけじゃなく、意思に反して行動してしまう人も今後増えていくんじゃないかしら。知らんふり、きっと、いつまでもは、できひんよ。