2020.02.24

京都嵐山に昨秋オープンした「福田美術館」で美人画を堪能

美術館カフェ。右手に流れるのは桂川、その先に見えるのは渡月橋。いや~絶景ですねぇ。

これは今年のお正月、1月3日の初回来館時に20分ほどカフェ待ちして入った時のもの。運よく角の席でしたが、どの席からもストレスなく眺められるようになっているのでご安心を。お正月、新型コロナの流行前、京都のまちなかが人であふれかえっていたので嵐山に逃げてきたつもりが・・甘かった。嵐山こそ観光名所だったんですよね。京都人は京都観光せーへんし、わからへん。まあ、観光客はモンキーパークにでも行ってるのか美術館そのものには並ばずに入れました。興味が違うらしい。

さて、嵐山のど真ん中に昨年2019年10月開館した美術館。福美コレクションは江戸時代から近代にかけての京都画壇の日本画を中心に15年程かけて集められた約1500点だとか。今回の展覧会は「美人のすべて」と題し、上村松園を中心とした日本画家の美人画がずらり。松園ファンの私はとてもワクワク。

ずらっと並んだ松園。もう、入った瞬間からうっとり。

実は、この美術館は撮影禁止表示のもの以外はフラッシュ無しなら撮影OK。初めて訪れた時に、カメラでパシャパシャ撮っている人がいて「アカンのとちゃぁーうん」と思わず注意したら、「撮影禁止の表示があるもの以外はいいんですよ」と言われて、うそっ、ほんまに、と思わず私もカメラを取り出してフラッシュoffボタンを探しました。それにしても福美さんちの所蔵品だからできるワザ。太っ腹。京都や作品の魅力をどんどん発信して欲しいとの思いだそうですが、お金ってあるところにはあるんやなぁ、とため息ひとつ。

撮影したからどう、ってことはなく、こうやってブログで発信するくらいなら結局福美さんちの思惑どおりというところかな。図録を買わなくても見たい時に見れるのもうれしいけれど、もともと私はいつも図録ではなく展示作品のポストカードを買います。保管に場所をとらず、自宅の玄関や本棚などあちこちに10点程ディスプレイして自宅deミニギャラリー。季節や気分に応じてしょっちゅう入れ替えたり。1枚100円程で旅の思い出にひたり美術鑑賞もできるお土産品なんて最高です。

「凛」とした女性を描く松園。色気じゃなく、男子や世間に媚びるでもなく、どの年代の女性たちからも暮らしのなかの仕草や表情に、ひたむきさやかわいらしさが表れていて、思わず微笑みながら観ていることもあるほど。また逢いたくなります。ちなみに、この展覧会初公開で目玉の「雪女」は、松園とは思えない異彩を放つものであり、私にはちょっと評価ができませんでした。また、どこかで逢える頃には愛おしくなってるかも。

上と下は、初回オープン記念の福美コレクション展のもの。円山応挙が撮影できるなんて、と、思わずパシャリ。

速水御舟のネコちゃん「春眠」。眠いよね~~春。ポストカードも買いました。長友コレクションに参加した猫、自宅ギャラリーでまもなく展示予定。

次回は伊藤若冲展なんですって。どんなコレクションに出会えるのか楽しみです。桜の季節の嵐山。混雑は嫌やけど閑散としているのはちょっとさみしい。新型コロナの状況が少しでも改善してるといいけどね。