2021.12.01

保津のえぇとこ・20年後の保津って?&ちょっと悪だくみ会~亀岡・保津川こなこな研究所

付箋(ふせん)、マジック、模造紙・・準備OK。今日の集まりは、フリートーク中心らし。ふふふっ、しゃべれるぞ!

京都亀岡の「こな(粉)」を通じて地域の食文化の継承発展に挑む、中野恵二さん中心の「保津川こなこな研究所」。保津浜ハーブ、京保藍、保津小麦、保津ソバ、もちろんお米も・・春から秋にかけて、植え付けから収穫へと多忙な現場がようやくちょっと落ち着いて、さて、「こなこな研」を、どないする?

フリートーク・・グループに分かれて意見交換って、今は普通になってきたけど、京都府庁時代、昔はなかなかやったなぁ。そもそも行政側も「シンポジウム」や「フォーラム」は、専門家を呼んできて、大会場で一方的に講演してもらって伝えた気になったもの。参加者も、行ってこい言われて来ましたみたいな人も多く、退屈やけど気楽やからまぁえぇか、と。たまに、休憩後にグループ意見交換、なんてな企画をすると、休憩明けたら半分は空席。司会や書記や発表者を決めるって言うと、いやーちょっと私は、とかで始まらへん。地域づくり担当になって、専門家もおらへんし正解もないなぁ、と思い直し、先進事例を学んだりグループでの情報・意見交換・交流で、自分の思いや取り組みをアピールしてもらうカフェにすると、とても好評。みんなしゃべりたい人ばっかし。私も含め職員たちもみなグループに振り分けると、特に若い職員はすぐ順応し楽しんでました。。。で、久しぶりにしゃべれるぞ・・と。

全体コーディネーターは、昨年に引き続き、フードビジネス・コーディネーターの道畑富美さん(写真真ん中へん)。昨年からの評価として「こなこな関連や保津地域の製品を、もっと外に売る、販路開拓が必要」そのために「ポイント3つ。まず亀岡から外に出て売る。藍茶や、例えばカヨミン弁当なども、付加価値を付けたり売り方を工夫して価格設定。2つ目は、目標を立てる。例えば20年後の保津を考えてみる。3つ目は、地域の人やコトを巻き込む」と。外から目線として、道畑さんが東京の友人グループたちと楽しまはった、今日も参加のファームハウス・ナナ豊田幸子さんちの農家民泊体験の写真や意見を紹介。それらを踏まえて、グループ別フリートークへ。テーマは2つ「現在の保津、えぇとこ」と「20年後の保津をどうするか」。

ブレイクタイム。サンガのJ1昇格を祝って、豊田さん作の紫スイーツ、紫芋のおやき。ゆず、ブラックミント、ラベンダーのハーブティー。コーヒーカップも豊田さんちで使てはる、亀岡の陶芸家さん作やって。

3人ずつの4グループに分かれてトーク。手前が私のチームで、右端にいらっしゃるのが、棉生(ゆうき)テキスタイル・馬淵實さん。「日本の風土、特に湿度に対応した木綿布づくりをしてて」と自己紹介されると、もう一人のメンバー村上真弓さんが、「あっ、私、綿を育てたいと思ってたんですぅ」と。あらまっ。亀岡の障害者支援施設に勤務されてる村上さん、「夫が牛を育てる京丹波の、近くのスペースが綿栽培に使えるかも」と、かなり前のめり。馬淵さんも、兵庫県の丹波篠山で綿を育てたこともあるって言わはるし、どんどん話が進んでいきそーだったので、「よし、うちのチームは、衣食住の『衣』でいこう。保津には藍染めの京保藍もある。広く京都の丹波地域のくくりで、魅力は豊かな自然。で、そこで綿も育て、20年後を考えてみよう」と、ちょい軌道修正しつつ。

すばらしいチームでした。「ユニクロやなく、素材などのこだわり需要は18%ほど。ビジネス的には無理」と馬淵さん。なら、自然素材の良さを体験、口コミ、障害者施設・地元の人たちともタイアップを、などと好きなこと言うてたら、気になるキーワードを聞くと、すかさず付箋にメモる村上さん。気が付くと、村上さんの事業計画・・5年をめどに、質が良くカラダに良い綿を育てて、地域で加工して、広くこだわりのある人たちに販売しつつ、関わる人たちをいっぱいつくる・・が出来上がってました。スゴっ!

さらに「覚悟を持って進めたい。2時間前の私とは、もう違います」と発表の村上さん(写真の発表者)。ブラボー!!

そのほか、移住チームは、「交流を通じて、地域の職人スキルを学んだり、地域の価値を見つけて、亀岡イケテルよね!を、つくりた~い」。バルーンチームは、模造紙に風船。「いろんなしばりが強い保津地域。新しい人が入りづらい。20年後に手遅れになってないよーに、解き放たれてそれぞれの夢を飛ばしてほしい、と願いを込めた風船でーす」。そばチームは、「保津の風景がステキ。そば畑や保津川すいたん農園はウォーキングコースにもなります。20年後にこのまま残すには、地域で住んでる人たちが、残していけるよーな仕事を自分たちで考えていかないとね」などの発表がされました。

ランチは恒例のカヨミン弁当。季節のえび芋もドカンと。かけてある柚子みそは絶品です。確かに、500円は安いけど・・おいしい、うれしい。これではアカンか。

午後の部、「悪だくみ会議」。保津地域で、空き家となった店舗付住宅の活用方法についてフリートーク。まずは現地視察。

つい最近まで酒屋さんだった様子が残っています。やっぱ、ちょっと切ないなぁ。

保津浜テラスに帰って、フリートーク再開。と言うても、新規所有者となったおにいさんが所用により参加できなかったので、その思いが確認できず残念。「世界の料理が食べられるよーな場所、国際交流もできたり。所有者はそんな意向をもってるようやけど」「うーん、イメージがわかん」「儲かるよーな事業は、なかなかないなぁ」「ありがちやけど、コミュニティカフェとか」「人も必要やし、結構大変やでぇ」「シェアハウスとか、どう。需要ありそう。家賃も入るし」「シェアハウス、亀岡市では許可がおりへんみたいですよ」「えーっ、なんでー」「いろんな人が入ってきて、めちゃくちゃになるし、やろか」「占いの館とか、どや。若者にも需要ありそう。ビジネスになるんちゃぁう」「ええかも、大掃除や改修せんでも、あのまま暗~いままで使えるんちゃぁう」「そやな、それならお金使わんでもはじめられるやん」「こなこな占いとか、楽しそーやなぁ」・・・などと、無責任極まりないアイデア炸裂で、スイマセン。トークはとても楽しかったですぅ。。。まぁ、また必要に応じて中野ネットワークが招集されるでしょう。つながりは大切に。