2019.07.24

夏空の京都に吹き流しの大船鉾、祇園祭2019、後祭巡行

予想外の夏空、山鉾巡行には最高の,暑い日になりました。

後祭(あとまつり)は、先祭とは逆回りで御池通りから出発のため、山や鉾が狭い新町通りを上がっていきます。(上がるは北行きのこと)

新町御池、南観音山の辻回し。

日本画家・加山又造の下絵の見送りを見つつ。南も北も観音山は柳の大枝を刺しています。さらに松の枝にはハトが。見えるかしら。ちなみに北観音山はオナガドリが枝にとまっていると、実は隣で見てらしたオジサンがいろいろ解説されてるのを聞いてパチリ。勉強になりますわ。

五条橋の牛若丸と弁慶は、橋弁慶山。

浄妙山は、宇治川の合戦に駆け付ける三井寺の僧兵筒井浄妙の頭上を一来法師が飛び越える一瞬とか。突き刺さった矢の演出もなかなかのものです。

そして、山鉾巡行のオオトリ、大船鉾が四条通に帰ってきました。

2014年に巡行に復活した鉾。先祭の船鉾が「出陣の船鉾」と言われるのに対し、大船鉾は「凱旋の船鉾」と言われ船鉾よりも一回り大きい鉾です。近所で復活の過程や苦労を平成の時代に間近で見ることができた唯一の鉾なので、わたし的にも、吹き流しがたなびく様がまさに「凱旋」。見とれます!

そして大船鉾を見送ったら、今年の山鉾巡行は終了し、京都に本格的な暑い夏が訪れます・・・との言葉どおり梅雨も明けたようです。

と、すましたブログをしたためましたが、朝の天気予報で真夏日を予想してたので、後祭やめて映画にしようかなと迷った分、出発が遅れて、大船鉾町内に到着したときは既に新町通りを北上中。写真だけでもと隣の室町通を追いかけるも、辻ごとに通り過ぎる姿が見えるだけ。まるで007の追跡場面のよう・・・なんのこっちゃ、やけど、逃げる大船鉾を追いかける自分にちょっと笑っちゃいました。結局、平行線のまま御池通まで来ると、もう、人だらけで近づくこともできず。それなら、2時間映画を見て四条烏丸で迎え討ち、と今度は映画館へ猛ダッシュ。そうまでするかと呆れつつ汗だくで観た映画は、酒浸りのどうしようもないオヤジの映画。俳優がうますぎるんやけど、ちょっとムカついて、これで巡行が終わってたら泣くに泣けん、と正午前四条通の定位置に行くと、バッチリ。登竜門の鯉山、役行者(えんのぎょうじゃ)山、鈴鹿山、南観音山、浄妙山、令和に復興を目指す鷹山、そして最後のオオトリ、大船鉾を待ち受けることができました。日頃の善幸かなぁ、と呑気に満足。リタイアしたから映画は明日にするとかゆっくりしたらええんやけど、どうも、現役時代の生活習慣が抜けなくて忙しいほど落ち着くとは困ったものです。

祇園祭も葵祭りも時代祭りも、お公家さん京都のお祭りはのんびり時間がかかります。今度はどんなふうに鑑賞しようかなぁ。来年も健康で楽しく見ることができますよーに。