2020.05.13

大分県竹田「岡城跡」で滝廉太郎作曲の「荒城の月」♪を~京女のひとり旅11

♪春高楼の 花の宴 めぐる盃 影さして・・・むかしの光 今いずこ~♪

作詞は土井晩翠、作曲したのがこの岡城跡で幼少期を過ごした滝廉太郎。哀愁漂う歌詞とメロディです。

前号ブログで紹介した大分県豊後大野市の「原尻の滝」から車で15分ほど。岡城は隣の竹田市、海抜325mの奥豊後の岩山の上にあります。登城口から結構な登り坂。折しも桜が落花さかんで、~むかしの光 今いずこ~♪荒城の月のメロディが頭の中をめぐります。言うても城跡・城址に行くとこのメロディ浮かびますよねぇ。それだけ栄枯盛衰のイメージにマッチしたまさに不朽の名作ってことなんやろね。訪れるのは2度目。この三の丸の断崖絶壁の高石垣にはとても惹かれます。桜と荒城とのマリアージュショット!?

上から覗くと足がすくむけど、こわいもの見たさでつい見てしまう。柵とかがないワイルドなところもええねぇ。お城ならでは。高層マンションや遊園地のアトラクションだとこうはいきません。岡城は「難攻不落の石垣」で有名。戦国時代に豊後国の守護・大友氏ゆかりの志賀氏の居城だった頃に、薩摩島津の大軍が3度攻撃したけど、この天然の要塞はついぞ落とせなかったことからメジャーになったとか。そしてこの深い谷と断崖絶壁による要害堅固な岡城の地形を生み出したのが阿蘇の巨大噴火。火砕流が冷やされてできた溶結凝灰岩で形成された大地を、長い年月をかけて河川が削りできたものと解説されています。(溶結凝灰岩は「原尻の滝」ブログでも紹介

総石垣の城郭に改修したのは1594年から城主になった中川氏一族。美的なこだわりが強くヨーロッパの古城のようと紹介されている大手門裏のアーチなどいろいろな美の工夫がされてるみたい。阿蘇山の溶結凝灰岩は加工がしやすく石垣づくりに向いていたこともあるようで、石好きな方には石の加工や積み方に見どころたっぷりの城跡です。

そもそもは兄の源頼朝に追われた源義経を迎えるために緒方氏が築城したとの伝説で、廃藩置県までの約800年の歴史があるとも。いずれにしてもたくさんの人たちを魅了してきたんやね。

23歳の若さで夭折した滝廉太郎の像は、二の丸跡にあります。バックに見えるのは阿蘇九重(くじゅう)の山々かしら。

ちょっと角度を変えて・・向こうに見えるのは家老屋敷あたりの石垣かな。とにかく広大な城郭に雄大なスケールの石垣を堪能する一周コースは所要1時間。三の丸~滝廉太郎像あたりの本丸コースだと40分ほどでした。

ところで、原尻の滝から岡城跡への国道502号線には、荒城の月のメロディーロードがあります。走っている最中だとちょっと聞こえにくかったけど、城跡からは下の国道を車が通るたびにメロディが聞こえてきました。竹田市のまちなかには岡藩時代の面影を残す武家屋敷通りや全国でも珍しいキリシタンの洞窟礼拝堂遺跡などもあって、20年ほど前にも訪れたことがあるけど、数枚の現像写真以外の記憶はほぼありません。また季節を変えて来んとアカンね。楽しみひとつ追加!

国道57号線から10号線の別大国道(べつだいこくどう)を通って別府から自動車道に乗り中津へ。別大国道は別府と大分を結ぶ10号線の7㎞ほどの区間。別府大分毎日マラソンでもメジャー。別府湾を望む景色が大好きです。自動車道からは見れません、あしからず。この日は大分県中津泊。ホテルに車を置いてちょっと遅い目のランチへ。

ホテルフロントの女子に教えてもらった「麺処くらや 中津本店」。福岡も近くなったのでいわしの糠炊き、餃子にポテサラと一品をチョイスしてとっても満足。少々遅くなっても車を置いてからランチにした甲斐がありました。駅近くのビジネスホテルってのもあるけど、ホテル女子のイチオシは外さへんねぇ。ホテルごとお気に入りしました。ほろ酔い気分で中津城の桜ウォークして本日終了。福沢諭吉ウォークはまた次の機会にって、次々に行かんとアカンとこが増えていくみたい。