2020.05.07

岡山県津山、城下町ウォークを楽しむ~京女のひとり旅9

こんな満開の桜に遭遇できるのはめずらしい。鶴山(かくざん)公園の津山城。京都に比べて桜の木が若くてとてもパワフル。

新型コロナ感染予防で密閉、密集、密接の3密を控える新しい生活様式をしなさい、と言われて。よー考えてみると私はこれまでから結構このカタチが日常。閉鎖空間がキライ。人と群れるのがキライ。ツレアイが亡くなり仕事もリタイアしてからは密に接する人もなく。さびしい老後まっしぐらにみえるこの生活が、いよいよ脚光を浴びる時が来たか!・・ちょっと違う(笑)。おススメしたいのは、ひとり旅。誰に気兼ねなく自分の興味を最優先できて、たぶん3密のリスクも低い。まちをあるいて暮らしやまちづくりをウォッチングする京女のひとり旅シリーズ。これからの新しい旅のカタチにならへんかしら。

岡山県津山市。2005年に復元された備中櫓(ろ=やぐら)が桜に埋もれてます。櫓から眺めると桜の雲海の下に広がる津山市街って感じ。今年は宴会禁止だったので満開の桜が満喫できたけど、桜まつり系はひとり旅にはちょっと不向きやね。混雑や宴会で情緒もなにもあったもんやない。満開の桜はどこにでもあるので、自分だけのお気に入りスポットで大人な楽しみ方をぜひ。けどこの従来型の宴会タイプの花見は今後消滅するかも知れへんねぇ。。

津山へは桜以外の季節にも何度かお出かけしました。京都からだと200kmほど。中国自動車道インターから市街地が近いのでストレスも少ないし、何より情緒ある城下町に整備されたまちなかを程よく歩けて、ひとりあるきには最適。疲れたらカフェもあるし地元スーパーで買い物もできるし。えっ、スーパーって思うかもですが、観光みやげや特産品、地元の人も買うもんなら簡易包装で生活スーパーで販売されてることが多いです。地元の人も買わへんもんは私もいらんやろし。

津山城付近、まちの中心部の観光センターあたりから東へ「城東コース」と紹介されているのが城東重要伝統的建造物群保存地区「城東まち並み保存地区」。「城下町津山の面影が残る、風情ある町並み。なまこ壁や虫籠窓(むしこまど)など、当時の面影をそのまま残した建物が連なって・・・一つ一つ名前の付いた小さな路地にも城下町の名残が感じられます。」と観光webで紹介されていて、特に13本の小路と交わる辻が私のお気に入り。戦災にあってないので区画整理も昔のままとのこと。どの辻も芸術的でうっとり。

そして、これです!「寅さん最後のロケ地」の碑。第48作です。いろいろな思いをはせたい人は立ち止まってください。私はここに来るたびに写真撮ってる気がします。いいんです、ひとり旅やし。そういえば48作、津山城の横の道をタクシーで走るシーン、車窓からずーっとお城の石垣が見えてて、そんな長ないやんとひとりツッコミもできたりして。それにしても映画ってうまいこと編集しはるもんやねぇ。

往復すると5㎞くらいかな。2時間ほど。結構疲れます。地元の人はほぼ歩いてへんけど、お掃除や手入れが行き届いててキレイな通りです。日影が少ないので夏は暑いけど。資料館やカフェやお店や興味があったら入ってください。一つ入れば十分でしょう。余韻を残した方が次が楽しい。

この「かっぱ」さんは、お城がある中心部からJR津山駅へ向けた南北のメイン通りの吉井川にかかる橋の手前に設置。「ごんご通り」商店街の活性化モニュメントみたい。吉井川に住むといわれる「ごんご=かっぱ」さんが、数個(数人?、数かっぱ?)います。写真撮ってると車の中から、こんなん撮る人あるんや、って地元民の目線がちょっと恥ずかしい。境港の妖怪ストリートのようにモニュメントが賑わいに活かされることは、残念やけど、ほぼないねぇ。

さらに、アーケード商店街。ずーっと歩いていくと天満屋に入れます。商店街っていろんな活性化策で苦労してはるんやろなぁ、と元京都府庁職員には見どころ満載。商店街はまちの顔、地域の文化や歴史や賑わいを見るには商店街へ。最近だと「このお店はなんで生き残ってるんやろう」とか。けど、アーケードのまちなみ=まちの中心部にある全天候型の屋根のある広場、とでも考えたらきっと活用方法もあるはず!!たくさん投資したんやし、がんばって考えましょうよ。

さて、津山名物ホルモンうどん。ウォーク後のビールもうまいっ、って食べ始めたら、ランチに来ていた働くおにいちゃんたちがチラチラ目線。ゴメンやでー、リタイアしたらアンタらもできるし、とりあえず若いうちは働きなはれ、との目線を返しつつおいしくいただきました。約3時間ほどのまちなか津山ウォーク。

夜は天満屋やゆめタウンでゲットしたお惣菜をホテルに持ち込んで、読書やアマゾン映画や寅さんTVなどを観て、第2の夜のステージをしっかりゆっくりくつろぐのが長友流。旅先で宴会や豪華ディナーって時代でも無いでしょ。3密リスクも高いし、おいしいもんは京都で食べられるしね。それに朝早く行動することが多いので夜はアルコール無しも多かったり。まあ、ひとり旅は自分の好きなところに重点を置けるし、ひとりで生き抜くトレーニングにもなるし、ほんまにおススメですよ。わからんことがあったらお店の人やらに聞いてみたらええけど、これからは、マスク着用してあまり近づきすぎんよーにしんなんのがちょっと悲しい状況ですけど。こんな時代やし、しょうがないですね。