2022.06.10

広島県・三次、「うだつ」と石畳通り、江戸の面影ウォーク~京女のひとり旅27

「うだつ」が上がらない・・ならぬ、うだつ(卯建)が上がった、お金持ちな商家のたたずまいを残す、三次市(みよしし)の旧街道。

火災の類焼を防ぐ、そして商家繁栄の象徴としてつくられた、うだつ=袖壁(そでかべ)。

加えて、1.4㎞にわたって整備されてる旧街道筋の石畳。

さらに、メインストリートの街道筋に交わる細い小路(生活道路)も、昔の面影を残す整備。そんなトータル整備で、平成30年には国交省の都市景観大賞を受賞。三次市は、広島県北部。島根県との県境で中国山地の緑に囲まれた三次盆地。中国地方最大の江の川(ごうのかわ)の3支流が合流する山陰と山陽の交通物流の要衝。江戸時代、忠臣蔵で有名な浅野藩の城下町として、また島根県・石見(いわみ)の銀山街道の宿場町としても栄え、歴史遺産や史跡の宝庫なんやて。

実は、この旅は九州への帰省の途中。1月の日向灘の地震は宮崎県延岡市も震度5。お墓の状況がずーっと気になってて。人が増えた京都からの脱出と、梅雨入り前の新緑を楽しみたくてウズウズ。天気予報を見つつ地図を広げて、運転に疲れんよーに3~400㎞ごとに刻んで8泊ホテルを押さえ、5日後には三次のまちウォーク中。

ホテルに車を置いて、まずはJR三次駅へ。鵜飼のモニュメントですって。鵜っ・・なんやね、これ。駅横の観光案内所でお兄ちゃんからレク。歩いて観光できるとこを聞くと・・スポットが離れてるし大変や、て。バスも便利そーやなくて。ともかく、冒頭に紹介した、うだつの旧街道へ向かってウォーク開始。整備されすぎた車道と歩道は広くて日影無く、ふぅふぅ。ほどなく12時。市役所から出てきたコンビニやビジネスランチ処目指す職員を横目に、20分ほど歩くと・・

巴橋(ともえばし)。この赤い橋を渡ると石畳通り。まだまだ遠いなぁ。。。石畳通りを1㎞ほど歩いたとこでランチ。13時すぎ。「もののけダイニング」にて。

まちおこし「三次もののけミュージアム」。江戸時代に三次舞台に書かれた、妖怪物語・稲生物怪録(いのうもののけろく)を基に建てられた賛否両論の箱モノだって。まっ、採算はとれんわなぁ。。。それはともかく、もののけに興味も無いけど、こーいうとこの飲食スペースはコロナに安心。

ちなみに、石畳の旧街道には、「もののけ灯ろう」も設置されてました。夜歩いてやー、ってか、昼間も歩いてやー。

車を置いてきた甲斐があった~~。なんだか、よーやく、コロナ自粛解禁の気がする。境港のアジフライと聞いてミックスフライ定食をチョイス。ジャンボエビの後ろにトンカツも隠れてまーす。あとから入ってきたビジネス女子2人もフライ定にビールなしの真面目なランチ。女子はエビフライ好き。。

ランチ後のウォークは、ちょいしんどいので、辻村寿三郎人形館(つじむらじゅさぶろうにんぎょうかん)へ。昭和2年に建てられた三次銀行本店を活用した人形館。国の登録有形文化財。石畳通りに近代化遺産が似合う。

企画展示は「泉鏡花の世界~夜叉が池」。人形講演に使われるやつ、デッカイ。表情にも見入ってしまう。辻村寿三郎は三次市ゆかりの人形作家。1974年のNHK人形劇「新・八犬伝」で一躍有名になった方とか。昔、テレビ見たよーな。

NHK人形劇・真田十勇士に使われた人形など、いろいろ見ごたえありました。

年季が入ったフードセンター。さて、夜ごはんの買い出し。ひとり旅の外食は、ほぼランチだけ。翌朝早め・・今の時期なら6時過ぎ・・には出発して車を走らせる方を優先するので、夜は持ち込みでホテルでくつろぐのが定番。地元のおいしいもん・・今や、お取り寄せ時代やしね。本読みやPC持ち込んでアマゾンプライム見てる方が楽し。ホテルもほぼフリーWi-Fi。ともかく、来しなに見たホテル近くメインストリートの総合スーパーは閉店荒廃してたんで、観光案内所で他に食品スーパーはないのか、と聞くと、閉まってた旧街道筋のスーパーがまた開けてはるよーや、と教えてもーたんがここ。駅前には、コンビニ以外もうないっちゅうことか。道路だけが立派になっても、ねぇ。。。品ぞろえは・・まぁ・・レトロでした。おばぁちゃんらが時おり買い物に来てはったけど。暑い中、ホテルまで買ったもん持って30分程歩き。ランチビールのツケやし、しょうがない。けど、地元のおじいちゃんおばぁちゃんたちは、生活できてるんやろか。こういうとこ、公務員時代からいっつも気になるんやわ。

ホテルからの眺め。静かな新緑のまちをJR芸備線の赤い列車が走ります。今回パスした美術館もあるし、次回、三次に来るときは、食料品スーパー再建されてたらいいな。