2026.07.22

若冲の布袋さん、味ある。ユニーク水墨画~京都・福田美術館

てへへへっ~、な、布袋(ほてい)さん。いやー、こんなんも好き。好きやけど、手ヌキちゃぁうん。京都嵐山・福田美術館で展示されてた伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)。「若冲にトリハダ!野菜もウリ!」展のつづき。

水墨でささっと描いた感の≪布袋図≫。ふくらんだ餅やん。右手に軍配。軍配てこれが?左手は、いやースンマヘン、的な。布袋さんだけ切り取ったけど、上には弟の伊藤白歳(いとうはくさい)の賛(さん)がある。「こんな布袋がいたら、伏見稲荷の社前に立つ初午の市で探してみたい」とか3首。兄弟してほろ酔いかしら。それにしても楽しそーで、目が離せへんのも、ちょっと悔しい。

もう一つふくよかな布袋さん。≪伏見人形図≫。大きな袋の上にドーンと鎮座。手前のオレンジのが土鈴やて。押しつぶされそうやん。うしろには伏見人形の花魁(おいらん)が立ってる。若冲は晩年を伏見の石峰寺(せきほうじ)で過ごしたこともあって、伏見稲荷の土鈴や伏見人形になじみ深かったと。土人形とは言え若冲が女子を描くのはめずらしとも。

これこれ、若冲と言えばこーいうニワトリやん。《花卉雄鶏図(かきゆうけいず)》。1本1本が繊細で丁寧な筆致。尾っぽの白と黒の色感。背景のサザンカやスイセンに早春感があふれてたり。先にブログ紹介した、重要文化財のやさい図鑑≪菜蟲譜(さいちゅうふ)≫も、命が吹き込まれる描写がスゴかったよね。からの・・

だからどーよ。このゆるーいニワトリ。≪柳下双鶏図(りゅうかそうけいず)≫。手前の雄鶏に隠れるよーに描かれた雌鶏。有名な渾身のカラー版力作≪動植綵絵(どうしょくさいえ)≫を描き始めた若冲40歳頃の作なんやて。ふり幅デカすぎ。真面目な水墨画もある。

≪鶏図押絵貼屏風(とりずおしえばりびょうぶ)の一部≫6曲1双・・つまり12面にニワトリが描かれた屏風。福田美はんもう一つ6曲1双の若冲≪群鶏図押絵貼屏風(ぐんけいずおしえばりびょうぶ)≫を持ってはって、以前にブログ紹介した。(2020年のブログ)。とにかく圧巻なのが、雄鶏の尾ッポ。シューッと大胆な曲線美。そんな中、私のイチオシは正面顔。マルに点描いただけ?な、ちょいオトボケ顔。右下のやつ。。。やっぱ、そっちかい。

こんな角度のもおもしろい。手前の雌鶏がメインの≪双鶏図(そうけいず)≫。お餅の一歩手前にも見える。お腹減ってんのかなぁ、私。

これはクビを伸ばしてエサを食べてる雁(かり)。≪芦雁図(ろがんず)≫ 飛ぶ雁を見上げた構図は見るけど、正面から見下ろすって、あんましないよね。

2羽のタンチョウヅル≪双鶴図(そうかくず)≫。正面からの鶴と、手前のはグルっと輪郭線だけの胴体の上に、ちょこんと顔が載ってる。もはやキュビズムの感・・ちょっと違うか。大分違うし。。。

≪雲龍図(うんりゅうず)≫。福田美でときどき展示されてて、感覚的に好きなんやけど、何度見ても、何がどーなってるんかよーわからへんやつ。「真っ黒な雲の中で真上を向く龍の姿。大きな口、鼻、耳、つの、などが上下逆に描かれてる」と解説。京都のお寺に雲龍図ってそこそこあって、普通は、どっから見ても目が合う、八方にらみの龍。若冲の龍の目はあっちゃ向いてて合えへん。

≪托鉢図(たくはつず)≫。僧侶が信者の家々をめぐり、食物を乞うことで信徒に功徳を積ませる修業「托鉢」。整然としているよーで、和気あいあい楽しげに、「おー」言うて歩かはる、京のまち。

いやいや、こんなぎょーさん、歩いてはらへんし。。。ヤケクソやろか。アカン、若冲の水墨画見てたらこんな突っ込みばっかしてしまって時々ニヤつく。変な人や思われてるかも。

最後に、ちっともかわいくない若冲の≪仔犬図(こいぬず)≫。ぶさかわ犬。前にも紹介したけど、これクセになるわー。と、そんなこんなで、若冲のおもしろ水墨画をご紹介してみました。