2023.10.29

京都・東寺、ファイターな国宝・兜跋毘沙門天に会いたくて。真言宗1200年記念中。

このアングルは、東寺の南西角、京阪国道口交差点の歩道橋から。しかも、去年の3月頃のやつでゴメン。ちなみに、とばつびしゃもんてん、やで。

京都市南区、世界遺産・東寺。真言宗総本山で教王護国寺(きょうおうごこくじ)が正式。真言宗と言えば弘法大師・空海(くうかい)。今、真言宗の開宗1200年記念の特別拝観中につき、新緑でも紅葉でもないこの時期にお出かけ。タイムリーな景色は・・

こんな感じ。国宝・五重塔は敷地の南東角にあって、特に午前中やとカメラが結構ムズい。光を浴びすぎて五重塔はシャドーに、青空は白くなっちゃう。

見上げるのもスキ!。けどこれやと、東寺?、醍醐寺?仁和寺?、 八坂の塔?・・・まさか瑠璃光寺?、さてどこの五重塔でしょうやねぇ。まあそんなことより、1200年。お目当ては特別公開中の宝物館。タイミングが合えへんかって宝物館だけ見たことなくて。

国宝・兜跋毘沙門天立像(とばつびしゃもんてんりゅうぞう)。カメラNGやしカード写真にて。毘沙門天と言えば、四天王グループメンバーで北を守る多聞天(たもんてん)。ソロ活動をしはる時には毘沙門天と呼ばれると、去年Eテレでカルチャー。私のイチオシは京都・鞍馬寺にいはる毘沙門天。(鞍馬寺ブログ) 東寺の兜跋毘沙門天は、目を見開いた勇ましい形相で、武装したアジアンな方。空海が中国・唐から持ち帰ったものらし。もともとは、平安京の入口・羅城門(らじょうもん)の楼上に祀られていたとか。あれっ?と思たんは、足元で邪鬼(じゃき)を踏みつけてない。なんでも中国の兜跋国がピンチに襲われそうになったとき、地から地天女(ちてんにょ)に支えられて登場した兜跋毘沙門天がこの国を救った、とか。そやし兜跋系は、足元が地天女と二鬼、尼藍婆(にらんば)と毘藍婆(びらんば)に支えられてるんやて。おぉ~、鬼は名前までもろてるんやー、やさしぃ。日本の仏像って、みな、邪鬼を踏みつけてはる。なんぼ祟りやもののけや言うても踏みつけるって・・。けどまぁ、阿弥陀仏が口から出てたり、ありがたいお話はヒゲになったりと、目に見えるカタチにせんと説得力がないんやろねぇ。ともかく兜跋系のトップ、OK。

また、宝物館では、空海が最澄(天台宗の祖)にあてた書状3通も公開。通称・風信帖(ふうしんじょう)と呼ばれる国宝。けど最澄の生涯を綴った「雲と風と」永井路子著によると、空海はん、最澄はんにイケズしはったらしくて、私、生真面目な最澄はんびいきなもんで、こんにゃろ、ってスルー。ってか、古文書読めへんので、どのみちスルーなんやけど、本にもなってるってことは、空海はんのちょっとあざといとこが、どっかに見え隠れしてるんやろね。(最澄はんブログ)

国宝・金堂。中には重文の薬師三尊やらあり。

重文の講堂。ここです。この中には、四天王やら国宝や重文の仏像がゴロゴロ。がしかし、今回は人が多くて早々に出てきちゃいました。上の金堂と講堂は去年の1月頃の写真。ちょうど行事をしてはったけど、コロナ制限中で観光客おらず、心ゆくまで国宝を満喫。今回はつい1200年券を2000円で買うたけど、失敗!。広い境内、弘法さんでもないのに平日の朝から人だらけ。宝物館だけやったら500円やったのに。まぁ、しょうがない、兜跋毘沙門天カルチャー2000円、1年越しに東寺ブログもまとめられて価値あった、思うことにしよう。

サービスショット。去年。貸し切り状態やった茶店の初春の盆栽越しに五重塔。こんなん、もー、絶対撮れまへんで~。

塔頭寺院の観智院(かんちいん)。国宝の客殿から眺める五重塔。ちょっと小さいけど、ここえぇで、って、説明してくれてたオッチャンにすすめられて。今回は観智院もスルーしちゃったけど、中国・唐からやってきた仏像群、迫力あったなぁ。。。ぞろぞろ観光客と一緒に見るなんぞ、京女には耐えられまへん。。。

平安京・羅城門跡の石碑。兜跋毘沙門天が置かれて都を守ってた羅城門。東寺よりちょっと西の千本通、平安京のメインストリート朱雀大路の南端。羅城門をはさんで対をなす、西寺(さいじ)もかつてはあったらし、くらいの基礎知識は押さえんと、やね。ランチも市バスも、混んでるとこへは近寄りたないんで、東寺御用達で東寺餅と亥子餅をゲット。梅小路公園でひとやすみしたけど、京の登り坂、疲れた~~。